コラム

メイヤーズ・マンクス4回目の車検へ! 9年無交換のバッテリー刷新とビキニトップの再調整【デューンバギー恍惚日記】第16回

10年目の冒険に向けて

11月末に4回目の車検を控えていた自分のメイヤーズ・マンクス。車検は満了する2ヶ月前から受けられると進言されたので、本格的に寒くなる前に済ませてしまおうと考え、9月後半の連休最終日に、神奈川県大和市の空冷VW専門店「ケーズコレクション」さん(以下敬称略)に持ち込むとことにした。

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連休前日にバッテリーがダメになる

9月18日の金曜日(翌日からの5連休の前日)、車検持ち込みの前にドライブすべく、エンジン始動を試みたところ、クランキングが明らかに弱い。これまで真冬に同様の症状を見たことがあったが、気温も低くない季節では初めてだ。完全にあげてしまうと面倒なので、押しがけも試すが、かからず。万事休す。

9月の連休前日にバッテリーが完全に逝ってしまった。残念ながら連休は全く走ることができず。写真は友人に押してもらってガレージに退散するマンクス。

無理をやめ、バッテリーを交換したのはいつか調べてみると、なんとレストアが完了した2017年以来、一度も交換していないことが判明。既に9年が経過しているわけなので、よく頑張ってくれたというべきだろう。

積載車で古巣へ運んでもらう

自分のマンクスのバッテリーは、リアシートの下にある金属製のバッテリーボックスの中に入っており、アクセスするには、シートを外さねばならない。更に厳密にいうと、シートを外すには背もたれを外してから座面を外すという作業が必要。背もたれは6本、座面は2本のスタッドボルトとナットで取り付けられている。

一応ジャンプを試みるべく、手持ちのラチェットで全てのナットを外し、座面を抜こうとしたのだが、非力な五十肩(六十肩)の自分の力不足か、要領が悪いのか、なかなか抜けない。更には座面の左右前端がロールバーと干渉しており、もしやロールバーを外さないと座面も抜けないのでは?という最悪の状況が憂慮されたので、作業を諦め、せっかく外したナットを締めてからケーズコレクション下村社長に状況を報告する。

車検とバッテリー交換などの作業のために積載車を手配して富山県富山市のガレージから神奈川県大和市のケーズコレクションまで運んでもらうことに。

残念ながら絶好のドライブ日和に恵まれた9月の連休は走れずじまいで終了。連休明けの24日、哀れなマンクスは手配したトラックに積載されて、ケーズコレクションに運ばれていった。

バッテリーを交換

ケーズコレクション到着後、まずはバッテリー交換。憂慮していたバッテリーボックスへのアクセスはプロの手にかかると呆気なく完了。リアシートの背もたれと座面も簡単に外すことができ、ロールバーを外す手間もなかったそうだ。

これまで使用されていたのは、「ATLAS BX」の「MF54321」という、メンテナンスフリー式のシールドタイプ。バッテリーボックスの開閉式上蓋裏側のマイナス端子側にガスが噴き上げた形跡が見られるが、製品保証は2年ゆえ、9年も使えたのは奇跡的というか、言うまでもなく早めの交換をすべきであった。これまでと同じ製品の新品を搭載してもらうことにする。

バッテリーボックスの上蓋を開くとバッテリーが見える。上蓋裏のマイナス端子側にガスが吹き出したと思しき跡が見える。9年間よく働いてくれた。

ビキニトップの調整

ビキニトップに関しては、これまで何度か調整をしてきたが、意外に難しい箇所だという感想を持っている。簡易的な「日よけ」や、ごく軽度の雨をしのぐ以上の意味はないシロモノなので、過剰に気にしても仕方がないのだが、少なくとも「走行時に外れないこと」「バタつかないこと」が必要だし、出来れば装着時のシワやたるみが極力少なく、綺麗に見えた方が良い。

自分の場合はここが問題で、前回の車検時、綺麗に見えるように調整した結果、走行時に風圧で前端中央部が浮いてしまいがちになってしまったので、この2年間は殆ど使用しなかった。くだんのビキニトップ前端裏側には、ウィンドウフレーム前側に刻まれた溝(みぞ)に嵌め込むためのビード部分があるが、このビード部分が風圧で溝から抜けてしまうのだ。

左……ウィンドウフレームの左端を斜め前方から見た図。フレームに溝が彫られているのがわかる。ビキニトップ左右両端にあるスナップボタン凸側にも注目。右……ウィンドウフレームの溝に嵌め込むビード部分の幅は1センチ程度しかない。よほどしっかり嵌め込まないと、風で膨らんだときに抜けてしまうのだ。

対処方法として考えられるのは、ビード部分のボリュームを増やすか、ビキニトップ前端左右をフレームに留めているスナップ位置の最適解を探すかだ。下村さんに症状を伝えた結果、結局スナップ位置を調整してもらうことになった。ビード部分を溝にしっかり嵌め込んでから、左右のスナップを留めるが、このとき少々きついぐらいの位置にスナップ(凸側)をセットしなおしてもらうことにしたのだ。この処置で脱落する心配がなくなれば良いのだが。

4回目の車検無事完了!

マンクスに興味のある方にしばしば聞かれるのは、“これ車検は通るのですか?”という率直な質問である。こうして10年近く公道を走らせていることからもおわかり頂ける通り、もちろん通る。しかしバギーやバハバグなどの特殊な車輌の扱いに慣れたショップに相談することが必須だと思う。ポイントのひとつとして、EMPI impのように比較的ボディが大柄なバギーは前後ともに足廻りやエンジン補器類が綺麗に収まりやすいが、マンクス系はボディが小さいので、その点が課題にはなるだろう。

車検完了。ケーズコレクションの下村社長自らが同社の綺麗なトラックでマンクスを運んで来てくださった。ありがとうございます。

さて4回目の車検を無事終えた我がマンクスは、ケーズコレクションの綺麗なトラックに積まれて約2週間ぶりに帰ってきた。久々にエンジンをかけてみると、さすがに新品バッテリー、小気味よいクランキングと共にエンジンにはすぐに火が入る。晴天だったのでオープンにしたいところだが、ビキニトップの仕上がりをチェックするため、取り敢えず装着したまま、走り慣れたいつものドライブコースに繰り出す。

道が空いたところで法定速度の範囲内で踏んでみるが、風圧によってビキニトップ前端が外れてしまう症状は完全に治っていた。ただ久々に装着して改めて実感したのは、ビキニトップを装着するとエンジンをはじめとするメカニカルノイズが反響するし、ビキニトップ自体のバタつく音が結構うるさいこと。トップを張ったアピアランスは好きだが、スタビリティを含めて、走って楽しむならオープンが一番だと思う。

10年目に向けて

晴天だったので、撮影を終えたらオープンに戻して走った。高い橋の上など、風が強い場所では特にビキニトップを張らない方が車は安定する。

さて、もうすぐ季節は冬。2027年になれば自分とマンクスの生活も10年目、自分は65歳になる。必需品でもなく、道具でもない。しかしこの小さなマンクスは、自分が無くしかけていた何かを思い出させてくれた。それは冒険を恐れずに楽しむ心かも知れない。これからもしばらくは、心身の健康を心がけて、マンクスとの生活を有意義なものにしていきたい。次回もどうぞお楽しみに!

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写真:山田剛久
山田剛久

AUTHOR

1962年、富山県生まれ。約20年の出版社勤務を経てフリーに。自動車、模型、モータースポーツ関連のニッチ記事専門ライター兼編集者として、ごく稀に重宝される。ホットロッド/カスタム、1930〜’70年代の内外モータースポーツ、古い自動車模型や玩具が専門分野。「多摩川スピードウェイの会」会員。

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