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メルセデス・ベンツ日本は2026年10月28日、ミドルサイズSUV「GLC」の電気自動車(BEV)モデルである「electric GLC(エレクトリックGLC)」を発表し、全国の正規販売店ネットワークを通じて予約注文の受付を開始した。希望小売価格(税込)はGLC 250 electricが9,130,000円、GLC 300 4MATIC electricが9,570,000円。
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ただ電動化しただけのモデルではない
GLCはメルセデス・ベンツのプレミアムミドルサイズSUVとして、日本では2016年にSUVが、2017年にはクーペがデビューした。2020年および2021年には全世界で最も販売されたSUVモデルへと成長。2023年に発表された新型モデルは最新技術を多数搭載し、高い支持を集めているという。BEVモデルの「エレクトリックGLC」はドイツ本国ではすでに2026年6月に市場投入されており、日本市場にもこのたび、待望の上陸を果たしたかたちだ。
東京・表参道で行われたエレクトリックGLCの発表会では、メルセデス・ベンツ日本の社長兼CEOであるゲルティンガー剛氏が登壇し、次のように同車を紹介した。
「これは単にGLCのパワートレインを電動化したモデルではありません。電気自動車ならではの魅力を最大限に引き出しながら、GLCの長年培った快適性、実用性、そしてプレミアムな価値を高い次元へ引き上げた、これまでの常識を超える新しい体験や感覚をお届けするまったく新しいモデルです」

エレクトリックGLCを紹介するゲルティンガー剛氏(メルセデス・ベンツ日本 社長兼CEO)。「エレクトリックGLCはドイツの自動車専門雑誌『Auto Motor und Sport』にて、総合力でミドルサイズSUVカテゴリーにおけるベンチマークと評価され総合1位に選ばれました。さらに2026年9月には『ジャーマン・プレミアム・カー・オブ・ザ・イヤー 2027』を受賞するなど、全体的に高い評価を得ております。まさにこのセグメントに新しい基準とこれまでにない体験、新たな価値をもたらす存在です」
エクステリアおよびインテリアデザイン
GLC初の電気自動車となるエレクトリックGLCは、新世代の電気自動車専用プラットフォーム「MB.EA-M」を採用したプレミアムミドルサイズSUVである。エクステリアは内燃機関モデルと比較してホイールベースを84mm、全長を120mm拡大し、伸びやかでスポーティなプロポーションとしつつ、Cd値0.26という優れた空力性能を実現。
フロントには、合計942個のポリカーボネート製バックライト付きドットを備えたイルミネーテッドパネルや、スターモチーフを取り入れたヘッドライトが採用された。フロントグリルは300 SELなど歴代モデルの象徴的なグリルデザインを受け継ぎつつ進化させたというもので、「先進的でありながら一目でメルセデスとわかる、ブランドの伝統と革新を象徴する新しい時代のメルセデスの顔」としている。
インテリアは、「Welcome home」をテーマに安心感をもたらす空間を表現。MBUXスーパースクリーンを標準装備するほか、メルセデス史上最大となる39.1インチのMBUXハイパースクリーンがオプションで選択可能となっている。
電動パワートレインと走行性能
気になる電動パワートレインについては、フロア中央に容量85.5kWhの最新世代リチウムイオンバッテリーを搭載。高効率な同期モーターとの組み合わせにより、一充電航続距離はGLC 250 electricで642km、GLC 300 4MATIC electricで618kmを実現している。最高出力は前者が260kW(354ps)、後者が310kW(421ps)を発揮。
また、リア・アクスルには2速トランスミッションが組み込まれ、発進直後の優れた加速性能と高速走行時の高効率な走りを両立させている。
MB.OSと第4世代MBUX
システム面では、自社開発の「Mercedes-Benz Operating System(MB.OS)」を搭載。毎秒最大254兆回の演算が可能な高性能チップを活用している。最新の第4世代MBUXや、Googleの地図データ・交通情報と独自のUI/UXを統合した新開発のMBUXナビゲーションのほか、複数の生成AIを統合して自然な会話形式で情報検索をサポートするMBUXバーチャルアシスタントなど、機能面でも大幅なアップデートが図られている。
SKY CONTROLパノラミックルーフとラゲッジスペース
エレクトリックGLCには、空との一体感を感じられる大型の「SKY CONTROLパノラミックルーフ」が標準装備され、新たな車内体験を提供している。ガラス面の透明度を9つのセグメントに分けて個別に切り替え可能であり、PDLC(高分子分散型液晶)技術と極薄の低放射率(Low-E)コーティングにより、夏場の車内温度上昇抑制や冬場の熱損失低減に寄与する。
また、GLCとしては初となるフロントトランクを採用し、ボンネット内部に容量128Lのスペースを確保した。ボンネット先端のタッチセンサー式エンブレムに触れるだけで容易に解錠できる。リアのラゲッジルームは520L〜1690Lと大容量かつフラットなスペースを備え、日常使いからロングドライブまで高い利便性を誇る。
新世代の安全運転支援システム(MB.DRIVE)
最大10個のカメラ、5基のレーダー、12個の超音波センサーを活用した新世代の安全運転支援機能「MB.DRIVE」を採用。運転支援に加えて駐車支援システム(MB.DRIVE PARKING ASSIST)も備えており、日常の運転から高速道路の走行、駐車時までドライバーの負担軽減を総合的にサポートする。
ゲルティンガー氏は、エレクトリックGLCの紹介をこのように締めくくっている。
「見えない部分にこそこだわり安全性を追求する、GLCらしさはそのままにGLCの価値をすべての面で進化させたエレクトリックGLCを、私たちは『未体験SUV』と呼んでいます」
【ル・ボラン編集部より】
路面に厚手のカーペットを敷いたかのような極上のフラットライドと、意のままの操縦性。現行GLC(ICE版)に試乗して我々が舌を巻いたのは、その盤石な基礎体力の高さだった。専用骨格と2速変速機を得た本作は、先行する新型CLAのBEV版が見せた「極上の滑空感」と、GLC伝統の包容力をより高い次元で融合させているはずだ。名車300 SELの面影を宿すフロントマスクと、生成AIがもてなす先進の室内空間。伝統の威厳と革新の知性を巧みに調和させた点にこそ、王道メルセデスの揺るぎない矜持が息づいている。
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