すでに20kmの無操作実験に成功
ダイムラーはこのほど、「メルセデス・ベンツ フューチャー バス」というコンセプトモデルを発表した。
全長12mにおよぶこのコンセプトモデルは、次世代の都市型公共交通機関として、半自動運転技術「シティパイロット」を搭載した乗り合いバス。ドライバーは乗車しているが、ステアリングホイールやペダルはバス自身が操作し、停留所に止まれば自動的にドアが開閉される。
走行をはじめとする各オペレーションや周囲の安全確認は、車載のカメラやレーダーから得た情報をもとに行なわれ、交通信号システムとの通信にもとづき、運行される。当然ドライバーが必要と判断した場合はいつでも運転操作に介入できる。一方で、バスの利用者はモダンで快適な車内で過ごせるほか、携帯端末を充電することもできる。
オランダで実施したダイムラーの実験によれば、20kmの行程をドライバーが直接操作することなしにオペレーションを完了したという。このバスが実用化されたあかつきには、乗員の安全性や快適性のみならず、渋滞の緩和をはじめとする交通問題の解決にも寄与すると見られている。