
乗り比べてわかる新素材“FORTEGA”の実力
2025年5月に行われた「ル・ボラン カーズミート横浜2025」の数ある出展ブースの中でひときわ注目を集めていたのが、BBSの体験試乗会だ。今回は話題の新素材“FORTEGA”を採用した新製品「FL」をいち早く体験できるとあって、多くの人が詰め掛けていた。
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話題の新素材ホイールをいち早く比較試乗!
“ぜひ一度その性能を味わってみたい!”。そんな思いを持つ人たちで毎年大いに賑わいを見せているBBSの体験試乗会。ル・ボラン カーズミート横浜でも恒例となっているエクスペリエンスイベントだが、今年は、発売されたばかりの新素材「FORTEGA(フォルテガ)」製のホイールが体験できるとあり、朝から多くの人がブースを訪れていた。

伝統の細いクロススポークを、独自のデザインへと進化させているFL。SUV向けに作られた製品だけあり、ボディの面が多い車体に装着しても負けないようデザインされている。星が重なるような立体的な意匠が特徴的といえる。
BBSといえば、モータースポーツの最高峰「フォーミュラ1(F1)」へ独占供給も行なっている、いわばハイパフォーマンスホイールの代名詞。性能の高さや優れたデザインから、憧れのホイールとしても広く知られた存在だ。
そのBBSから、マグネシウム、超超ジュラルミンに続く新たな柱として10年ぶりにリリースされた新素材製品が「FORTEGA」だ。BBSが独自に開発した次世代のアルミニウム合金で、高荷重に耐える高剛性を維持しながら、従来のアルミ素材比10%の軽量化を実現している。

新アルミ合金FORTEGAを採用する最初の製品となったFL。今後はBEVやSUVを中心に対象車種を増やしていく予定だ。FORTEGA製のホイール自体も、軽さと剛性を両立したバランスの良さから、SUV用を中心にラインナップしていくようだ。
会場には2台のBMW iX3が用意され、乗り比べができるようになっていた。1台はFORTEGA製のホイール第1弾として発売された「FL」を履いた車両、もう1台は純正ホイール装着車だ。会場に設けられたジムカーナ風のコースを、純正→FLの順で試乗し終えた参加者たちからは「違いがわかりやすい」「全然違う!」などの言葉と共に、明るい表情や笑顔が多く見受けられた。
「こういう率直な感想や表情を感じられる場は、私たちにとってもありがたいです」。試乗会場での参加ユーザーの反応を見て、BBSの開発本部長を務める村上貴志さんからはこんな言葉が漏れた。
「違いをわかってくれると、やはり嬉しいですね。BBSの製品を知ってもらうことが最大の目的ですので。まだBBSのことを知らない人や、知っていても実際に使ったことがない人たちにどう知ってもらうか。このような体験型イベントは、訴求の効果が非常に大きいので今後も継続していきたいです」
筆者も実際に乗り比べてみたが、その違いは走り出した瞬間から明らかにわかるほど。やはり体験することが製品の良さが一番伝わるのだ。気になる方は、ぜひ次回の体験試乗イベントへ参加してみてはいかがだろうか。

商品名であるFLの由来は、FORTEGAの由来と同じイタリア語のフォルテ(強さ)とレッガ(合金)の2語の頭文字から。新素材FORTEGAの開発自体は10年以上前から始まっていたようで、SUVやBEVの台頭よりも早く行われていた。
INTERVIEW:乗り比べてわかった BBS F L とノーマルホイールの違いとは?
BBSホイールを以前も使用していたIさんは、「ステアリングを切った瞬間にアレ? と思うほど軽い。インチアップしているとは思えないです。丈夫さも向上するのですから交換する意味は大きいと思います」と語った。
夫婦で参加したIさんは、奥様が運転し、ご主人はリアシートで試乗。「石畳路面の細かい揺れに注目していたのですが、純正よりも揺れの収束が早く感じました。衝撃自体も少ないと思います」と通なコメントをしてくれた。
ハンドリングの違いに驚いたと話すOさん。「純正に比べ曲がりやすく、ハンドリングが軽く感じました。レスポンスの良さも感じ、自分の思い通りに舵が入っていく感覚でした」と、笑顔で答えてくれた。