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腕元でV16エンジンが躍動する――ブガッティとジェイコブが創り上げた究極の機械式腕時計「トゥールビヨン」の全貌

新型ハイパーカー「トゥールビヨン」と共鳴する究極のタイムピース

自動車の歴史において、常に性能とラグジュアリーの頂点を極めてきたブガッティ。そのアイコニックなブランドが2024年に送り出した新世代マシンが「トゥールビヨン」である。このマシンの誕生に呼応し、高級時計ブランドである「ジェイコブ」が、同車と同じ名前を冠するふたつのタイムピースを発表した。それは、自動車と高級時計がかつてない次元で融合した「ブガッティ トゥールビヨン」、そして究極の輝きを放つ「ブガッティ トゥールビヨン バゲット」である。

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ハイパーカーの計器盤が、そのまま文字盤へ

この新たなタイムピースは単なる記念モデルではない。美しさ、メカニズム、機能性のすべてにおいて同じDNAを共有する、いわば魂の兄弟と言えるモデルだ。ブガッティのエンジニアたちが新型ハイパーカーの開発に心血を注ぐ一方で、ジェイコブは高級時計製造の可能性を新たな高みへと引き上げる計画を加速させていた。両社は車と時計のデザインをひとつの連続したプロセスへと昇華させるという革新的なアプローチを採用。18ヶ月足らずという驚異的な速さで、この比類なきタイムピースを完成させたのである。

タイムピースのデザインは、その名の由来となったハイパーカー「トゥールビヨン」から色濃い影響を受けている。特に顕著なのが文字盤だ。ハイパーカーの心臓部である、熟練の時計職人の手によって作り上げられたという精巧な計器クラスター。その外観とレイアウトが、そのまま腕時計の顔として再現されているのである。

文字盤の左側にはジェイコブ史上最速となる30秒で一回転するフライングトゥールビヨンが鎮座する。そして中央には、車両のタコメーターとスピードメーターのレプリカとも言うべき時分表示のサブダイヤルが配置されている。右側のダイヤルは時計のムーブメントが持つ80時間もの長いパワーリザーブを示すが、その役割はそれだけにとどまらない。

腕の上で躍動する「V16エンジン・オートマタ」

このタイムピースが真に自動車の魂を宿す証左、それが文字盤右側のダイヤルが司るもう一つの機能「V16エンジン・オートマタ」である。ブガッティの最先端V16エンジン構造から着想を得て、時計の内部にはすべてサファイアクリスタルで形成されたエンジンブロックが組み込まれている。その中には16個のチタン製ピストンが収まり、現代の時計製造において最も長い部品のひとつである、長さ22.37mmの単一軸クランクシャフトに連結されているのだ。

リューズのボタンを押すと、このミニチュアエンジンは生命を宿す。クランクシャフトが回転を始め、16個すべてのピストンが一斉に往復運動を開始するのである。それはまさに、腕の上で繰り広げられる機械工学の妙技であり、見る者を虜にする魅惑的な光景だ。この複雑な機構のために、パワーリザーブ表示も時計用とオートマタ用がそれぞれ独立して示されるという徹底ぶりである。

時計全体のフォルムもまた、ハイパーカー「トゥールビヨン」へのオマージュに満ちている。縦52mm、横44mm、厚さ15mmのケースは、車両のリアウィングやウィンドウ、象徴的なフロントグリル、さらにはラジエーターに至るまで、そのエクステリアデザインを巧みに反映している。特にラジエーターを模した部分はケースの凹部に収められ、レーザーエッチングによる格子模様が施されるなど、細部にまでこだわりが貫かれている。

さらに、ケースサイドにはめ込まれたサファイアクリスタルは、車両のサイドウィンドウと同じように形作られ、色付けが施されている。それは、内部で時を刻み続ける複雑なムーブメントの動きを垣間見せるための、実に魅力的な窓となっているのだ。

宝石の輝きを纏う、もうひとつの傑作「バゲット」

この「ブガッティ トゥールビヨン」には、さらに特別なモデルが存在する。18人の情熱的な愛好家のためだけに作られる「ブガッティ トゥールビヨン バゲット」だ。基本設計は共有しつつ、こちらは高級時計製造とハイジュエリーが見事に融合した、息をのむような逸品である。

18Kホワイトゴールド製のケースは、合計17カラットにも及ぶ328個のバゲットカットダイヤモンドと、18個のバゲットカットルビーでびっしりと覆われている。ジェイコブが得意とするインビジブルセッティング技術により、金属の爪を一切見せることなく宝石が留められ、途切れることのない輝きの奔流を生み出している。さらに、ルビーはハイパーカーのテールライトを彷彿とさせるように配置されており、ここにも自動車との深い絆が表現されている。

ケースからムーブメント、そしてその哲学に至るまで、「ブガッティ トゥールビヨン」のタイムピースは、公道を走る実車と同様、エンジニアリングの限界を押し広げ、何が可能かという我々の認識を再定義する。それは単なる時計ではなく、ブガッティの革新の精神そのものを腕に纏うことに等しい、究極のマスターピースなのである。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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