セダンに倣いプラグインハイブリッドのT8も
2月18日、ボルボはEセグメントのワゴンモデル「V90」を発表した。1月末に日本でも正式発表されたSUVのXC90、欧米で発売になったばかりのサルーンS90に続く新世代90シリーズの最新作であり、1998年をもって途絶えていたプレミアムエステートの復活となる。
車両のフロント部分はほぼサルーンのS90そのままで、真っ直ぐに立ち上がったフロントエンド、眼光鋭いヘッドライトが印象的だ。Aピラー以降はルーフレールが設置されることもあってデザインが異なっており、全高は1475mmでS90よりも32mm高く、全幅も1890mmでV90のほうが11mm広い。けれど意外にも4936mmの全長はS90よりも27mm短く、しかもそのすべてがリアオーバーハングから削られている。ただしラゲッジルームの前後長は同等(厳密にはV90のほうがわずか4mmながら長い)で、ワゴンの面目は保った格好だ。
運転席まわりもXC90やS90と基本的には共通で、北欧家具を思わせるウッドパネルとセンタークラスターに配置された縦長の9インチタッチスクリーンが特徴的だ。最新モデルらしくモバイル端末との接続性も高く、Apple CarPlayにも対応している。
メカニズム面では、XC90を初発として今後のボルボ全車に適用されていくSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)プラットフォームを採用しており、エンジンはXC90と同じくDrive-Eシリーズのガソリン2機種、ディーゼル2機種が設定された。このうち2.0リッター4気筒ターボを基本とするガソリンエンジン群はすでに日本にもXC90などで導入済みで、T5/T6/T8の3機種を軸にしたグレード構成となるのもXC90と変わりない。
計4機種のエンジンはスペックもXC90用と共通で、T5用は254ps(187kW)/350Nm、T6用はさらにスーパーチャージャーが追加されており、320ps(235kW)/400Nmとなる。なお、レンジトップのT8は、T6用ツインチャージエンジンに87ps(65kW)/240Nmの電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドカーだ。ディーゼルエンジンを搭載したモデルはD4/D5の2機種。ともに2.0リッター4気筒ターボで、D4用が190ps(140kW)/400Nm、D5用が235ps(173kW)/480Nmを発生する。
発売時期はまだ公表されていないが、S90の例からするとジュネーブ・モーターショーで実車が披露されたのち、欧州および北米地区ではすぐに販売が開始されるものと思われる。