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国内自動車メーカー上半期生産はなんとか微増を維持

トヨタ、日産はマイナス。ホンダ、マツダは生産増

日産自動車やスバルの完成検査不正など、国内生産や出荷に影響をおよぼす事態もあった2018年上半期(1~6月)だが、乗用車メーカー8社の生産合計は微増を維持。8社合計で前年同期比0.3%増の461万4616台となんとかプラスを保った格好だ。

とはいえメーカー別ではトヨタ自動車が0.1%減、日産自動車が9.5%減、スバルが8.5%減、スズキが1.1%減、ダイハツが1.0%減と5社がマイナスとなっており、日産とスバルは検査不正の影響が見てとれる。一方でホンダ、マツダ、三菱自動車はプラスとなり、全体の台数維持に貢献する形となった。

海外生産シフトが鮮明なホンダは、国内生産は海外の5分の1にも満たないが、軽自動車トップを走り続けるN-BOX効果が国内生産を後押し。マツダは51万台を超えて日産を上回り、CX-5の好調に加え、5月以降はCX-3もマイナーチェンジ効果で台数を増やしている。ただ、7月の豪雨災害で生産を抑えざるを得ない状況もあり、下半期はその影響が懸念される。

 

三菱は前年同期30万台を切る状況だったが、エクリプスクロスの追加、デリカD5の好調などで台数増。VWを上回って世界一となったルノー・日産・三菱アライアンス全体のシェアアップにも貢献している。

 

半年だけで1000万台に迫る海外生産に比べると、国内生産が500万台以下というのは少々寂しいが、海外販売を増やさないと経営が厳しくなるだけに致し方ない面もある。

輸出も前年同期よりは増えているが、226万台程度にとどまっており、海外生産シフトは明白。これに米国の関税引き上げが加われば輸出はさらに減るはずで、米国生産がどこまで影響を受けるのかも未知数だ。各メーカーは対策を打つだろうが、利益減は避けられないという見方が強まっている。

下半期はニューモデルの投入で国内生産の増加傾向も保たれると思われるが、シェアトップのトヨタがその牽引役をしっかり果たしてくれることを期待しよう。

LE VOLANT 2018年10月号 Gakken Plus
田畑修

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