オープンボートとフルキャビンクルーザーをひとつに
4月18日、ダイムラーはコート・ダジュールのニースにて、“メルセデス・ベンツ・スタイル”のラグジュアリーなモーターヨット「Arrow460-Granturismo」をワールドプレミアした。全長14mの船体に480ps(353kW)のヤンマー製ディーゼルエンジン2基が搭載されており、巡航速度は28〜30ノット(約52〜56km/h)、最高速度は40ノット(約74km/h)以上とされている。
船内には展開式のテーブルやベッド、豪華なバスルームと独立したドレッシングルーム、エアコン、高音質オーディオシステム、ワインセラー、製氷機などが標準で備えられ、10名まで乗船可能。シルバーに輝く特徴的なウインドーガラスは光の透過率を電子的に変更できるので、日射しの強さにかかわらず船内の明るさを任意に保つことができるという。なおかつウインドスクリーンは持ち上げ式、メルセデスのクーペを思わせるデザインのサイドウィンドーは格納式となっているので、両方を開け放てばオールランドビューのオープンクルーズも楽しめるとのことだ。
ダイムラーは、「この“海のシルバーアロー”はボート産業独自の革新的技術を用いてメルセデス・ベンツのスポーツカーに通じる高性能を実現し、メルセデスらしいエモーショナルかつダイナミックなデザインと組み合わせました。オープンボートとフルキャビンクルーザーの双方の利点を兼ね備えたクロスオーバーデザインにより、日帰りクルーズから船上での一泊まで楽しめる究極のヨットになっています」と解説。公開された最初の個体に「メルセデス」号と命名したそうだ。
なお、“メルセデス・ベンツ・スタイル”の乗り物としては、エアバス・ヘリコプターの「EC145メルセデス・ベンツ・スタイル」が2011年に、そのニューモデルとなる「H145メルセデス・ベンツ・スタイル」が昨年に発表済みで、今回のモーターヨットにより“メルセデス・ベンツ・スタイル”はスリーポインテッドスターの由来である“陸海空”を制覇したことになる。メルセデス・ベンツを所有されている方も、この3点セットで陸海空の制覇を目指してみてはいかがでしょうか。
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Text:Hidemitsu HOSHIGA Photo:DAIMLER AG
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