EVコンセプト、I.D.シリーズ4番目のモデルに
フォルクスワーゲンは3月6日から始まる、ジュネーブ・モーターショーに出展する「I.D.VIZZION(I.D.ヴィジョン)」を公開した。このコンセプトカーは、未来のパーソナルモビリティに対するフォルクスワーゲンの取り組みを体現したもの。また、未来のクルマのデザインが、どれほどエレガントでエモーショナルなものであるかをアピールするフォルクスワーゲンの提示でもある。
フォルクスワーゲンの「I.D.」ファミリーとしては4作目となるこのモデルでは、自動運転の可能性を徹底追及。数多くのアシスタンスシステムを備えた「デジタル・ショーファー」は、ステアリングをはじめとする操作系を使わずにクルマを制御することを想定している。運転、各種操作やナビゲーションは自動的に行なわれ、乗員はボイスコントロールやジェスチャーコントロールを介してバーチャルホストとコミュニケーション。バーチャルホストは、デジタル・エコシステムに組み込まれることで乗員の好みを学習、各乗員個別に対応する機能も持つという。
クルマとしてのアウトラインだが、この「I.D. VIZZION」の全長は5.11m。EVのシステムパワーは225kWを発揮し、最高速度は180 km/hをマークする。111 kWhの総電力量となるリチウムイオンバッテリーは、ブレーキ回生を活用した場合で最大665kmの航続距離を実現している。また、電気モーターは2つ搭載。インテリジェントな制御によって駆動は4WDとなる。
この「I.D. VIZZION」は、フォルクスワーゲンによる完全な電気アーキテクチャーである「MEB」の大きな可能性を示すものだが、フォルクスワーゲンでは2025年までに20車種以上の電気自動車導入を計画している。2020年にコンパクトクラスの電気自動車として「I.D.」が発売。その後にSUVの「I.D. CROZZ(アイ.ディ.ク ロス)」、および「I.D. BUZZ(アイ.ディ.バズ)」が続くことになる。