清水和夫のDST

ポルシェ・マカン vs レクサスRX200t、SUV市場の真打ち対決!【清水和夫のDST】#66-1

ところで先代のRXは旋回ブレーキが苦手だった。いくら利くブレーキを持っていても、ABSという電子制御が絡むと、そのプログラムによってハードウェアの性能が支配されることがある。特に旋回ブレーキはブレーキとステアリングを同時に操作する。電子制御にはいろいろなセンサーが入力されるが、ステアリングをやや先行させると滑りやすい路面では誤判定しやすい課題は残っている。しかし、開発当初から狙ったRXのダイナミクスはポルシェまでは届かないが、充分満足のゆく結果になった。ラグジャリーなRXでもマカンの背中は見え始めた。

対するマカンは2.0Lターボのベースモデルだが、ハードウェアの性能だけでなく、PDKやPSMなど電子制御の緻密さに驚かされた。加速減速で示すPDKの正確無比なギアダウンの素晴らしさは各メディアで絶賛されているが、その理由はあまり明らかにされていない。おそらくギアボックスのクラッチ制御とエンジンの回転(トルク)制御が素晴らしくハーモナイズしていて、シフトアップもダウンも変速ショックがほとんどない。トルクコンバーターを使っていないが、このショックレスな変速はエンジンの回転数同期が完璧になされているからである。

マカンはアウディQ5と一部の部品は共用しているが、ハードウェアの性能を引き出し、緻密に正確無比で制御するのはポルシェのオンリーワンの技術ではないだろうか。対するRXの次の課題は多段化ATとその制御の緻密さだろう。マカンにはGTSまで登場し、オプションでエアサスペンションも用意される。その走りはV6ターボなら911カレラを追いかけることもできるほどだ。

 

ル・ボラン 2016年2月号より転載
LE VOLANT web編集部

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