清水和夫のDST

メルセデス AMG GT S vs ポルシェ 911 ターボ、曲がる・止まるに対するブランドの違い【清水和夫のDST】#67-4

圧巻のダブルレーンチェンジ

PORSCHE 911 TURBO
●操縦安定性:★★★★★
●Wレーン通過タイム平均:69.0km/h(2回平均))

911ターボのダブルレーンチェンジは圧巻だ。ステアリングを操舵するとワープしたようにレーンチェンジした。実はESC(PSM) が静かに介入し、進入速度を抑えているのだ。ここがAMG GTと違うところで、ポルシェはリアエンジンゆえにリアのオーバーステアを嫌って、徹底して安定性を再優先している。急ハンドルを切った時に不安定となる挙動は、RR最大の欠点なのでポルシェはずっと安定性を高める努力をしてきた。データを見ると、スポーツモードでの通過速度はAMG GTとほぼ同じだが、通常モードでの911ターボは10km/hも低い。つまりPSMを早期に介入させ、意図的に速度を下げる。両社のスポーツカーに対する考え方の違いが興味深い。

ル・ボラン 2016年3月号より転載

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