さらには十八番といえる“ダブルアクシス・ストラット”と“RSデフ”。フロントのストラットの外側に転蛇軸を設けることでトルクステアを抑えると同時にフロントタイヤの接地を稼ぎ、電子制御のデフがアンダーステアを抑えつつ強力なトラクションを稼ぎ出す。ガッシリした剛性感を感じさせる強靱な骨格を始め、他にも語るべき要素はたくさんあるが、このシャシー、凝りに凝った作りなのだ。
それが、どこからどう踏んでもパワーとトルクを漲らせて強力な加速を生み出す、アルピーヌA110と基本を同じくしながら279ps/390Nmへとチューンを高めた1.8L直4ターボと組み合わせられている。だから速いのだ。だから楽しいのだ。
しかも、だ。新しいメガーヌRSのハイライトは、こうした卓越したスポーツ性の高さを、5ドアボディで実現しているということ。当然、使い勝手はいいし、居住性も高いし、クオリティだってかなりの高さで、乗り心地も締まってはいるものの硬さや粗さがないから、ファミリーカーとしても快適に使うことができる。
もの凄いクルマが誕生したものだ。長らくベンチマークに君臨し続ける、“ドイツの定番”にすら負けている気がしない。
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