街道ひとくちメモ
東北の日本海沿いに延びる全長160kmあまりの道。起点は越後/出羽国境の鼠ヶ関(ねずがせき)、終点は羽州街道と合流する久保田の城下町(現在の秋田市)。その道筋は国道7号がほぼ忠実になぞっている。日本海屈指の港町・酒田を通ることから『酒田街道』とも呼ばれる。
トラベルガイド
01<泊まる>
亀が見つけた浜辺の温泉
湯野浜温泉・亀や(ゆのはまおんせん・かめや)
今から1000年前、浜辺にうずくまっている大亀を見かけた猟師が、そこに湯が湧き出していることを発見したと伝えられる。そんな故事にちなんだ屋号を掲げる『亀や』は明治6年創業の老舗宿。天然岩牡蠣、庄内牛、三元豚、だだちゃ豆、ハタハタなどなど、季節ごとの海の幸、山の幸を心ゆくまで堪能できる。
●1泊2食付16,200円から/鶴岡市湯野浜1-5-50/0235-75-2301
02<見る>
鳥海山を背景に記念撮影
月光川・旧朝日橋(がっこうがわ・きゅうあさひばし)
2009年のアカデミー賞受賞で一躍脚光を浴びた映画『おくりびと』。そのなかで主人公がチェロを弾く印象的なシーンに使われたのが月光川の河川敷だ。晴れた日には鳥海山の眺めもすばらしいので、ぜひ足を運んでみるといいだろう。このほか、酒田市では映画に出てくるNKエージェント(葬儀社)のロケ地なども公開中。
●見学自由/遊佐町遊佐付近/0234-72-5666(遊佐鳥海観光協会)
03<走る>
五合目へ一気に駆けあがる
鳥海ブルーライン(ちょうかいぶるーらいん)
海岸沿いをゆく羽州浜街道(国道7号)から標高1150mの鉾立展望台まで、一気に駆けあがっていく豪快なワインディング。山麓の深い森を抜けると眺望もすばらしく、天気の良い日には佐渡島や男鹿半島まで一望の大パノラマが展開。早朝には鳥海山が日本海に影を落とす『影鳥海』と出会えることもある。
●正式名称:県道58号・131号・210号/区間距離40.3km/冬季閉鎖11月下旬から4月下旬/0234-72-5666(遊佐鳥海観光協会)