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ジャガーFペイスの秀逸さにメルセデスAMGも舌を巻いたウェット旋回とは!? 【清水和夫のDST】#75-3/4

両車、予想以上の良い結果だかFペイスの秀逸さには驚いた

MERCEDES-AMG GLE43 4MATIC COUPE
●制動距離:60.2m(★★★☆)

2.3トン級のGLEクーペ。きっと「止まらない、曲がらない」だろうと予測したが、実際はかなり頑張って止まることができた。考えてみたら車重が重ければタイヤが水に浮かびにくいので、ハイドロプレーンに対しては有利なのだ。タイヤがしっかりと路面とコンタクトし、十分な摩擦力を発揮。ABSとESCが備わっているので、ブレーキを強く踏んでステアリングを切り込めばいい。データ的にFペイスよりも10%ほど制動距離は伸びてしまったのは、ウェイトを考えればやむを得ないだろう。2回目はステアリングを少し先行させて操舵したが、ABSのロバスト性は優れているので、1回目とほぼ同じデータが得られた。

 

JAGUAR F-PACE S
制動距離:53.3m(★★★★☆)

SUVであるにもかかわらず、同じ日にテストしたジャガーXFとほぼ同じフィーリングで旋回ブレーキテストを行なうことができたのは驚きだった。ブレーキの踏力感やストッピングパワー、ステアリングの効きなど、SUVとしてのハンディはない。タイヤの溝も残っているので、ウェットも安心できた。ABSやESCという電子制御はストッピングパワーを優先しているので、最終的にはラインから離れてしまったが、直感的によく曲がるし、しっかり止まる感じだった。ロールも自然なので不安はない。2回目のテストではステアリングを先行させるとやや制動距離が伸びてしまったのは残念だったが、2トンのSUVとしては優秀だろう。

リポート:清水和夫 フォト:篠原晃一 ル・ボラン 2016年12月号より転載

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