清水和夫のDST

洗練されたコンパクトスポーツ対決! 加速ではミニJCWだがポロGTIの制動力は?【清水和夫のDST】#97-2/4

洗練されたコンパクトスポーツの現在形、加速ではJCWだが制動力はほぼ互角

MINI JOHN COOPER WORKS

加速0.42G(★★★★☆)減速1.06G(★★★★☆)

ヤンチャなスタイリングが特徴の、ミニ好きから支持されるカルトカーである。実際に乗ってみるとトルコンAT(8速)を装備しているので、ポロGTI以上に大人っぽい印象で、外観と中身のギャップが魅力的でもある。エンジンは2Lターボでもポロより+30psのパワーを誇り、ポロは6000rpmで頭打ちするが、ミニJCWは6000rpmを超えてからさらに伸びる。8速ATはノーマルモードだと変速ショックがなくスムーズだが、Sモードでは“コツン”という感じの変速ショックを伴う。ブレーキは重めのフィールで、右足でしっかりと踏む込む必要があった。100→0km/hは 37.26mで停止した。

 

VOLKSWAGEN POLO GTI

加速0.38G(★★★★☆)減速1.08G(★★★★☆)

2Lターボエンジンは「驚くほど速い!」というわけではなく、落ち着いた加速感だった。昨今のポロGTIは大人が楽しめるほど洗練されており、トランスミッションがDSG(デュアルクラッチ)の場合、Dレンジだとクラッチを保護しているせいか、発進の時にややもたつく。アクセルをゆっくりと踏み込んでタイヤが数回転まわるとDSGが本領を発揮し始め、ダイレクト感のある加速とロスのないシフトアップを披露。ブレーキはしっかり効くが、ABSの介入は早めで、ブレーキの減圧が早すぎるような気がした。もう少し最大制動力を高めるほうがGTIらしい。100→0km/h の停止距離は37.39m。

 

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2019年3月号より転載

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