Chapter 03 CONCLUSION/オススメの3シリーズは?
ここまで読み進めてきて、お気に入りの3シリーズをあなたは見つけることができただろうか? このパートでは、萩原氏にオススメの3シリーズを聞いてみることにしよう!
ハイラインパッケージでラグジャリーな装いも
2020年、次期型M3は発表待ちの段階に入っているはずだ。ただ、日本導入となるとまだ先なので現状では3シリーズのモデル選択からは外れてしまう。そうなると、まずはセダンかツーリングとなる。だが、この段階で迷うことは多くないはずだ。快適性においてはほとんど差がなく、車両重量の違いもエンジン性能として負担を意識することはない。
パワーユニットについても、前ページで解説した通り日常的な場面であれば320iのエンジンでも力強さの余裕において満足度が高い。さらに、力強さの圧倒的な余裕を求めるなら320d、胸のすく加速の伸びを求めるなら330i、そこに快感を覚えるような刺激を求めるならM340iが積むエンジンということになる。また、保管場所に充電設備があれば330eのパワーユニットなら環境性能が高いモデルを所有する誇りと走りの楽しさが両立可能だ。
グレードについては、320iがSE(装備を整理し価格を抑えた受注生産モデル)にスタンダードとMスポーツ、320dはスタンダード・エディションジョイとMスポーツ・エディションジョイが用意されている。330iはMスポーツ、330eはMスポーツ ・エディションジョイ、M340iはモノグレードだ。
なお、エディションジョイとはBMWのクリーンディーゼルまたはプラグインハイブリッドシステムを搭載した価格見直し(なんと値下げ)モデルの名称だ。
つまり、グレード選択はスタンダード系かMスポーツ系となる。3シリーズは、スポーツセダンとしてのキャラクターが従来型以上に際立つだけにエクステリアやインテリアをそのイメージで仕立てられたMスポーツ系が主力だ。
シャシーも、Mスポーツサスペンションとバリアブルスポーツ・ステアリングを標準装備し、タイヤとホイールが18インチとなるためステアリング操作に対するダイレクトな応答性が楽しめる。
ただ、サスペンションの設定はかなり引き締まっているので乗り心地は硬めとなる。それでも、ストロークに余計なフリクションがなく不快感をともなうような突き上げとは無縁でいられる。
さらに、ファスト ・ トラック ・ パッケージを選べば、ダンパーの減衰力を連続可変制御するアダプティブMサスペンションが含まれるので、モードの選択により乗り心地の硬さがやや控えめになる。
スタンダードは、基本性能以上に走りのスポーティさを際立たせる機能はないもののそれを不満に感じる場面はないはずだ。ハイラインパッケージを選べば、ウッドトリムやレザーシートにより3シリーズをラグジュアリーに仕立てることも可能。M340iは、レーザーライトを採用し、フル装備だ。