モータースポーツ

【現地レポート】ル・マン24時間は5連覇を達成したGRトヨタの時代か!? ライバル続々参戦でふたたび針がまわりはじめたWEC王者を賭けた闘いとは――

モンツァでプジョーが復帰、新ワークスマシンの9X8を投入

ル・マンから1カ月後、WEC第4戦イタリア・モンツァ6時間でプジョー・スポールは予定通りLMHクラスに9X8をデビューさせ、WEC復帰を果たした。2台の9X8はウイングレスの特異なシルエットで実戦投入前から注目を集めていたが、最初のセッションで3番手の好タイムを記録。早々に速さを証明したが、信頼性はまだ発展途上で、決勝ではリタイアと33位という結果。いずれポテンシャルは確かで、9月の富士でも注目株となる。

ちなみにモンツァではル・マンで不調に終わったアルピーヌがセブリングに続く2勝目を挙げている。アルピーヌも2024年に投入するための、LMDhカテゴリーのワークスマシン新開発を公言している。

来年、復帰組の中でも要注目の1台がポルシェ963。LMDhマシンで、ベースとなるシャシーはマルチマチックを選択している。

キャデラックもLMDhおよびIMSAのGTPから2023年ル・マンへ参戦予定。IMSAベースの参戦ではアキュラも名乗りを挙げる。

プジョーやフェラーリがLMHベースでWEC参戦を選んだのと対照的に、LMDhとIMSAベースを採ったBMW。シャシーはダラーラだ。

フォト=田中秀宣/H.Tanaka ルボラン2022年9月号より転載

この記事を書いた人

南陽一浩

1971年生まれ、静岡県出身、慶應義塾大学卒。ネコ・パブリッシング勤務を経てフリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・男性ファッション・旅行等の分野において、おもに日仏の男性誌や専門誌へ寄稿し、企業や美術館のリサーチやコーディネイト通訳も手がける。2014年に帰国して活動の場を東京に移し、雑誌全般とウェブ媒体に試乗記やコラム、紀行文等を寄稿中。2020年よりAJAJの新米会員。

南陽一浩

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