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【国内試乗】コストパフォーマンスに優れるコンパクトSUV「ホンダ WR-V」

3月の発売以来、人気を博しているWR-Vにようやく公道で試乗する機会が与えられた。テストコースの試乗ではスムーズな乗り味が好印象であったが、果たして一般道ではいかに?

コンパクトSUVの新たな選択肢にお勧めの1台

ホンダのコンパクトSUV、WR-Vの販売が好調だ。3月22日の発売開始以来、1カ月での受注台数が約1万3000台を記録しており、月間目標台数の4倍以上だという。その理由にはエントリーグレードで210万円を切るという価格設定も挙げられるが、このご時世“安かろう悪かろう”では売れるはずがない。今回、ようやく公道で試乗する機会を得たので、その実力をチェックしてみた。

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ベルトラインが高く、しっかりとした厚みのあるボディと、地上高の高いスタイリングで信頼感や安心感、風格を追求したというエクステリア。

WR-Vの特徴のひとつが、その武骨なエクステリアだ。昨今のSUVといえば、スタイリッシュなデザインが多い中で、スクエアなボディ形状は新鮮に映る。一方でインテリアも、奇をてらったような装飾もなく、至ってシンプル。そんな割り切り感も潔くて好感が持てる。

パワートレインは、最高出力118ps 、最大トルク142Nmを発生する1.5L直4ユニットにCVTの組み合わせ。そのサウンドも楽しむことができる。

パワートレインは、1.5L直4ガソリンエンジンにCVTを組み合わせ、駆動方式はFFのみとこちらもシンプルな構成だ。
走り始めてまず気づくのが、ボディの見切りの良さだ。これはボンネットの両端が若干せりあがっているのが効いている。最小回転半径も5.2mなので、これなら狭い道での取り回しでも苦労することは少ないだろう。

コクピットは水平基調のレイアウトで、室内空間も広々とした印象。

動力性能に関しては、必要十分といった印象。スペック自体も118ps/142Nmゆえ特別パワフルではないが、普段使いで特に不満を感じる機会はないだろう。
以前テストコースで試乗した際には、スムーズな乗り味が好印象であったが、今回の公道では荒れた路面を通過した際に、ややコツコツした反応出ていたのが気になった。一方でやや重めのステアリングはドッシリ感もあり、ハンドリングも良好で思いの外スポーティに走らせることができた。

合成皮革とファブリックのコンビネーションのシートは、座り心地も良好。

コスパの高さが強調されがちなWR-Vだが、その実力は高い。コンパクトSUVの新たな選択肢としてお勧めできる1台だ。

後席の足元も広く、これなら長距離移動も快適にこなせるだろう。

458Lの容量を持つラゲッジスペースは、スーツケースを4個収納することが可能。

試乗車には215/55R17サイズのブリヂストン・トランザT005Aが装着されていた。

【Specification】ホンダWR-V Z
■車両本体価格(税込)=2,349,600円
■全長×全幅×全高=4325×1790×1650mm
■ホイールベース=2650mm
■トレッド=前:1540、後:1540mm
■車両重量=1230kg
■エンジン型式/種類=L15D /直4DOHC16V
■内径×行程=73.0×89.5mm
■圧縮比=10.6
■総排気量=1496cc
■最高出力=118ps(87kW)/6600rpm
■最大トルク=142Nm(14.5kg-m)/4300rpm
■燃料タンク容量=40L(レギュラー)
■燃費(WLTC)=16.2km/L
■トランスミッション形式=CVT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションバー/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ドラム
■タイヤ(ホイール)=前後:215/55R17
問い合わせ先=本田技研工業 TEL0120-112-010

フォト=相澤隆之 ルボラン2024年7月号より転載

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