1978年から1979年は、スバル・ブラットとそのキットの短い生涯と一致している。日本製コンパクト・ピックアップのインパクトは、アメリカではそれまでひたすら無骨だったピックアップのイメージを軽快なものに刷新し、「愉しいおもちゃ」というひらめきをもたらした可能性がある。ダットサン・ピックアップがやはり先駆者だろうが、ホイールベースがさらに短いブラットの個性はやはり際立っており、amt/レズニーの戦略の修正にはもってこいのテーマだった。キットは「小さな赤いピックアップ」に装いを変え、2019年に再販を果たしている。(品番AMT-1128)
写真:畔蒜幸雄、羽田 洋、秦 正史