徐々に形が見えてきた!
アルファ159SWスクラッチ、4回目。いよいよ全体のボディ形状が見えてきました。
プラモデルの存在しないアルファ159を愛車の再現をテーマに自分の手で作り出すということで、それに合わせて実のクルマの近況、というか経験した数々のトラブルを報告しながらのこの連載も、もう4回目にもなってきたら流石にそんなにネタがないぞ、と思っていたら。新年早々に大きなトラブルネタを提供してくれる我がアルファ159。正直そんなネタはいらんねん! なんですがその顛末を……
【画像45枚】あっちをやってこっちをやって…と段々見えてくる作業の様子!
実は去年の秋頃のある日、クルマを動かそうとエンジンスタートボタンを押すと、反応なし。「ん??」と思ってもう一度押すも無反応。あれ? オーディオやセンサー、さらにはドアを開けると聞こえてくるセレスピードのポンプ駆動音も快調に聞こえてきてるのに、なんで??(この駆動音チェックは日常のクルマ状態を確認する習慣になっている)
実は少し前あたりから、エンジンの掛かりがやや悪いような、一発始動しないことが時々あるのが気になっていたので、「ひょっとしてスターターに問題が?」と思ったのですが、ひとまず修理工場の方に聞いてみると、「バッテリーではないか」と。
しかし少し前にチェックしてもらった時にバッテリーはまだ大丈夫と聞いていたので、「そうなのかな?」と思いつつも動かない事実は変わらないわけで、困った時のJAFにお願いした方が良いとのこと。会員ならバッテリー上がりは無料ですしね。
来てくれた隊員さんがチェックするとやはりバッテリーが上がっているとのことで、ひとまずエンジン始動して、バッテリーの交換をという話になったのですが、隊員さんが気を利かせて量販店の在庫を確認してくれたものの、やはりというか159に対応するバッテリーの在庫が無い!! これはもう通販で手配するしかなさそう。なのでひとまず対応するバッテリーを手配して、到着後交換しました。

元となったアコードワゴンのイメージはすっかり消えて、アルファロメオ159としか見えなくなった。これは、この特徴的なフロントマスクのためだけでは勿論ないだろう。詳細な作業内容については各画像をご参照いただきたい。
しかし。バッテリーを替えたもののどうもセルの動きが重いような。とはいえまた問題なく動くようになって一安心したものの、でもやっぱり日に日に悪くなってきてるような、そんな気がしていました。なんかバッテリーが過剰に放電してるとかではないかと嫌な予感も持ちつつ、年末年始の休日を迎え、数日クルマを動かさず。しかしバッテリーが気になって休みの間に一度エンジンの掛かりだけは確認したのですが問題なく始動。
大丈夫なのかなと思って新年一発目の稼働日、朝はごく普通に始動して、やっぱ気のせいなのかと仕事をこなし、さあ帰ろうとエンジンを始動した瞬間、反応なし……
ええっまた!? 全くエンジンは掛かりません。バッテリーは少し前に交換し、ついさっきまで動かしていたのでそのラインはないだろう。やはりセルモーターなのか……またもやロードサービスにお願いすることになるのですが、ここで問題が。いつもの修理工場さんがいっぱいで入庫できないとのこと。ではアルファロメオのディーラーに連絡しようと思ったら、すでに営業時間が終っていて、さらに翌日から連休に入るタイミング! そもそも連絡が取れない。JAFにお願いしようにも、クルマを預ける場所がない……
途方に暮れていると任意保険のロードサービスならばクルマを保管してくれる場合があると聞き、そちらの方にお願いすることで何とかことなきを得ました。
ロードサービスを待っている間、宅配業者のお兄さんが止まってくれて、バッテリー繋いでくれたり(せっかく作業してくれたけどやはり掛からず)、たまたま通りかかった元整備士のおじさんがチェックしてくれたり(セルモーター不良であることを特定してくれた)、友人からは緊急時の対応をアドバイスしてくれたりと、色々な方にフォローしてもらえたことに感謝です。
結果その後、ロードサービスの隊員さんがチェックしてくれて、やはりセルモーターの故障なのでそちらに一旦預けることになり、後日ディーラーに輸送して修理ということで落ち着くのですが、いろいろタイミングが噛み合わず二週間ほどの入院となってしまいました。新年早々ドタバタの幕開け。ほんとトラブルネタは懲り懲りなんですけどねぇ。
やはり自分のクルマが積車に積まれ運ばれていく姿は切なく悲しい気分になります。しかし今思うと、最初のバッテリー上がりの頃にすでに兆候が出ていて、その影響でバッテリーの寿命が早まったのかもしれませんね。
サーフェイサーを吹いて形を判断する
そんな実車159の近況でしたが、模型の方は順調で、元のアコードワゴンの面影はすっかり消え、ちゃんと159の姿になってきました。

サーフェイサーを吹いて、ボディがツヤのないグレーの1色に染まると、形の把握がしやすくなる。大規模な改造を行った経験のある方はお分かりだろう、気持ちが盛り上がると同時に、これからの大変さが実感されてくる瞬間だ。これから細部を逐一作っていかなくてはならないのだから……。
今回はリアを中心に形状を出したんですけど、このリアエンドが微妙かつ複雑な形状で、丸っこいイメージを持ってしまうんですが、サイドエッジは何気に立ち気味で、その形状を捉えるのに非常に苦労しました。またリアゲートとボディ側とに微妙な段差が入るのも、リア全体の基準ラインを出すのに迷わせるポイントです。
さらにリアに向かって絞り込んでいくラインが出来上がると、今度はウィンドウラインのサイド中心にボリュームが来るラインが見えてきたりと、やはり全体が整って来ればまた見えてくる形状というのがあって、ひとまず大まかなイメージは形にできたものの、これからはさらに突き詰めていく作業となります。
今回のようにベースとなるキットがあって、それを切った貼ったしてあちこち削ってということを繰り返していくと、色々な素材が表面に混在し、またその現れ方で形状把握もできますが、その表面の情報に引っ張られ、正確な形状が捉えにくくもあります。そのため形状がある程度まとまってきたら、サーフェイサー等を吹き付け全体を均一化・リセットすると、さらに形状把握が進められ、やはり捉え方や印象の違い、左右の形状の差などを発見・修正しやすくなります。
今回の場合、フロントの形状が明らかに左右で違っていたのですが、一旦サーフェイサーを吹き付けたことでどちらの印象が良いかを比較する狙いもありました。やはり最初に形を出した左側より、後から作業した右の方が実車の印象をよく捉えているんですが、形状の好みは左だったりします。こういうのが見えるのも面白い部分たったりしますね。
次回以降はボディを詰めつつ内装を作り出していきたいと思います。引き続きお付き合いの程を!!