
ホンダの「挑戦する精神」を胸に、学生とレジェンドがタッグ
学校法人ホンダ学園は、2026年に迎える創立50周年を記念するプロジェクトの第一弾として、2026年2月に欧州で開催される「第28回ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」に参戦することを発表した。この挑戦には、アンバサダー兼ドライバーとしてレーシングドライバーの佐藤琢磨選手を迎え、ホンダの歴史を象徴する一台である1975年式の初代「シビックRS」で過酷なラリーに挑むとのことだ。
【画像14枚】佐藤琢磨と学生たちの真剣な眼差し。歴史的ラリーへ挑むチームの様子を見る
「答えのない実習」が、未来のエンジニアを育てる
このプロジェクトの核心を担うのは、ホンダ学園の学生約30名からなる有志チームである。参戦車両となる2台の初代シビックRSのレストア作業から、競技に必要となる部品の調達、さらには欧州現地での車両整備やチーム運営、ナビゲーターに至るまで、プロジェクトの大部分を学生たちが主体となって遂行する。ホンダ学園の中嶋歩常務理事は、マニュアルも部品もない状態から挑むこのレストア作業を「答えのない実習」と表現し、学生たちが仲間と共に課題を乗り越え、技術者として、また人として大きく成長することへの期待を語った。
ラリー初挑戦の佐藤琢磨選手、次代へつなぐ「挑戦のスピリット」
また、ドライバーを務める佐藤琢磨選手は、インディ500などフォーミュラレースでの輝かしい実績を誇るが、ラリーへの参戦は今回が初挑戦となる。佐藤選手は、ホンダ学園の学生たちと共に世界へ挑戦できる喜びを語り、「この大きな挑戦を、学生の皆さんと共に楽しみながら、全力で取り組んでいきたい」とコメントした。また、自身の若手ドライバー育成活動と重ね合わせ、このプロジェクトが世界で活躍できるエンジニアの育成にもつながるのではないかと大きな期待を寄せている。
「第28回ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」は、2026年2月1日から7日にかけて、モナコを起点に約2000kmから3000kmを走破する伝統的なラリーである。ホンダ学園では、この挑戦を皮切りに、第二弾、第三弾の記念企画も予定しており、半世紀にわたる歴史の節目に、その原点である「挑戦のスピリット」を次代へと継承していく構えだ。
【画像14枚】佐藤琢磨と学生たちの真剣な眼差し。歴史的ラリーへ挑むチームの様子を見る