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【国内試乗】新型アルファ・ロメオ「ジュニア」、BEVとMHEVどちらが“濃い”? 予想を裏切る走りの実力に迫る

アルファロメオジュニア
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アルファの“らしさ”が感じられるのが嬉しい

アルファ・ロメオの新たなエントリーモデルとなるコンパクトSUV、ジュニアが上陸を果たした。パワートレインはBEVとマイルドハイブリッドの2種が用意されるが、アルファ・ロメオらしさは健在なのか? 早速チェックしてみた。

【画像32枚】アルファ・ロメオひさびさのニューモデルとなる「ジュニア」の詳細はコチラから

満足感の高いパフォーマンスを見せてくれるBEV

ひさびさに誕生した小さなアルファ・ロメオ、ジュニアが日本にもようやく上陸した。わが国ではMHEVが3グレードに受注生産のBEVが1グレードという構成からスタート。導入されるすべてのモデルに触れることができた。

最初に走らせたのは、BEVのエレットリカ・プレミアム。標準グレードといえるモデルだ。正直に白状すると、昨年の初夏に最高出力280㎰に最大トルク345Nm、さらにシャシーも特別あつらえのヴェローチェという最強のジュニアを体験してしまっているから、156㎰に270Nmというフィアット600eやジープ・アベンジャーと同一スペックの標準仕様に対して、“実用アルファとしてはいいかも”くらいの予想をたてていた。日本でも扱いやすいジュリエッタより少し小さな車体。そのわりに大人4人なら余裕で過ごせる室内。400Lを超える広めの荷室。WLTPで494kmという航続距離。重厚にしてしっとりめの滑らかな乗り心地。たしかに実用アルファとして、まったく申し分ない。

が、ちょっとナメていたか。右足の加減で柔軟にトルクコントロールができて扱いやすさを感じたりはしていたが、峠道に差しかかってプッシュしてみると、立ち上がりも充分、伸びも充分、スピードも充分。ヴェローチェじゃなくてもいいか、と感じられるほど満足感の高いパフォーマンスを見せてくれたのだ。姉妹たちより少し速くてスポーティな気がしたのは、制御系に手が入っているのか、アルファに乗っているプラシーボ効果か。ひとつ確実に言えるのは、スピード感やテイストといった感覚的な部分は、クルマの総合力が作り上げるということ。

アルファロメオジュニアそれを象徴するのがハンドリングで、素直に素早くコーナーを駆け抜けられるのは姉妹たちと同じながら、サスペンションがより引き締められているおかげで“こう曲がりたい”という意志を伝えやすく、それに忠実に応えてくれるという懐の深さがよりクッキリしたこと。ロールの仕方、抑え方、それらを巧みに利用しながら曲がっていく様からも、アルファの“らしさ”が感じられたりする。素直に嬉しい。

さらなる軽快さとしなやかさを手に入れたMHEV

MHEVのイブリダの方も、予想を遙かに上回って素晴らしかった。可変ジオメトリーターボ付きの直3 DOHCエンジンは134psに230Nm、6速DCTに組み込まれたP2モーターは16㎰に51Nmで、システム合計では145㎰。だが、ゼロ発進の段階からその数値を疑いたくなる力強さと粘り強さを見せつけてくれたのだ。小さなモーターは内燃エンジンの反応が鈍い領域や微かながら感じられるターボラグなどのネガを上手にカバーして、じれったさや頼りなさを感じさせない。加速感も伸び感も満足のゆくレベルで、瞬発力ではBEVに譲らざるを得ないが、車重が250kgほど軽いこともあって総合力では遜色なし。しかもMHEVだというのにモーターだけで走ることができて、実は意外やその時間が長い。回生もしっかり効いて電気を取り戻しているし、コースティングも頻繁。だから燃費も良好で、普通に19km/Lを超えた。充分以上の数字だろう。

アルファロメオジュニア

肝心のハンドリングもかなり良好で、構造的にBEVより重心高が高いこともあってシャープさでは譲るものの、逆にさらなる軽快さとしなやかさを手に入れて、やっぱり気持ちよく曲がれる感じ。しかもBEV同様、ちゃんと伝統的なアルファらしいテイストと言える範疇にあるのが素晴らしい。

さらに、だ。何より喜ばしいのは、イブリダは420万円から、エレットリカも補助金を計算に入れれば500万円を切る金額で手に入れられるということだ。僕たち庶民の手にも届きそうな“らしい”アルファが還ってきたのだ。

【画像32枚】アルファ・ロメオひさびさのニューモデルとなる「ジュニア」の詳細はコチラから

【Specification】アルファ・ロメオ・ジュニア イブリダ・コア

■車両本体価格(税込)=4,200,000円
■全長×全幅×全高=4195×1780×1585mm
■ホイールベース=2560mm
■トレッド=前:1530、後:1535mm
■車両重量=1330kg
■エンジン型式/種類=HN09-ZA03/直列3気筒DOHC12V+ターボ
■内径×行程=75.0×90.5mm
■総排気量=1199cc
■エンジン最高出力=134ps(100kW)/1750rpm
■エンジン最大トルク=230Nm(23.5kg-m)/1750rpm
■モーター最高出力=16ps/4264rpm
■モーター最大トルク=51Nm/750-2499rpm
■燃料タンク容量=44L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=23.1km/L
■トランスミッション形式=6速DCT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションビーム/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:215/60R17

【Specification】アルファ・ロメオ・ジュニア エレットリカ・プレミアム

■車両本体価格(税込)=5,560,000円
■全長×全幅×全高=4195×1780×1585mm
■ホイールベース=2560mm
■トレッド=前:1535、後:1540mm
■車両重量=1580kg
■モーター型式/種類=ZK02/交流同期電動機
■総電力量=54.06kW
■モーター最高出力=115kW/4070-7500rpm
■モーター最大トルク=270Nm/500-4060rpm
■一充電走行距離(WLTC)=494km
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションビーム/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:215/55R18

【画像32枚】アルファ・ロメオひさびさのニューモデルとなる「ジュニア」の詳細はコチラから

フォト=篠原晃一 K.Shinohara

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