
内容も熟成を重ね、今年で第35回
日本最大級のアミューズメントスポットとして知られる、群馬県の「伊香保おもちゃと人形自動車博物館」。ここを起点として開催されてきた「スプレンドーレ伊香保」が、昨年から大型複合ミュージアムの「伊香保アメリカン☆ビレッジ」をスタート地点として実施されている。
PC競技やアベレージ走行、お買い物ゲームなどを実施!
2025年9月14日の開催で第35回目を迎えた『「スプレンドーレ伊香保」は、ビギナーも楽しめる“本格的なクラシックカーラリー”として長きにわたって開催されてきた。参加車両資格は、1980年までに製造された車両に与えられており、主催者の意向でクラシックミニ、AE86、モーガンは年式を問わず参加可能となっている。
昨年に続き、山の中にある超大型アミューズメント施設「伊香保アメリカン☆ビレッジ」がスタート地点となった今回も、線踏み競技と呼ばれることもあるPC競技に加え、提示された距離を提示された速度で走るアベレージ走行(スピードガン計測)と、お買い物ゲームが実施された。
エントラントとして、タレントの堺 正章さんと石田純一さんが参戦し、国内外のクラシックカーラリーにおいて輝かしい戦績を遺してきた横田正弘さんが主催しているイベントということで、2025年も貴重な戦前車たちが走り、大いに盛り上がった。
「スプレンドーレ伊香保」のようなクラシックカーラリーは、走行スピードの速さを競っているわけではない。2名1チームで参戦し、助手席に座ったコ・ドライバーが主催者が製作したルートマップ上のコマ図をチェック。そこに記された道をコ・ドライバーがナビゲートしながら正確に走って、ドライバーと一緒に指定された地点を巡っている。
スタンプポイントと決められた区間を決められた秒数で走り、主催者が設定したタイムと比較してどれだけ誤差が少ないかを競うPC競技が走行ルート上に用意されており、「スプレンドーレ伊香保」では、PC競技で獲得した点数のみで総合順位を決めている。今年は、グリーン牧場駐車場でPC1~6/PC7~12、榛名湖駐車場でPC13~19/PC20~26を行い、スピードガン計測はスタート直後に指定速度47.5km/hで実施された。
スピードガン計測、お買い物ゲームといったコンテンツでも順位を確定している点が「スプレンドーレ伊香保」の特徴で、表彰式では、スピードガン計測/お買い物ゲームの上位入賞者に加え、戦前車のオーナー、最年長ドライバー、女性ペア、最も若い参加者、一番早く申し込んだ参加者、最も遠方から来た参加者、最多出場者、国産車だけのジャパンカップで上位に入賞したエントラントにも、昼食/表彰式会場となった「水沢うどん 万葉亭」にて賞品が手渡された。
参戦取材としてエントリーし、参加者と同じルートを走りながら全競技をこなした筆者の1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアは、初挑戦となる息子にコ・ドライバーを任せたが、これが大正解で、総合7位という望外のリザルトだった。
これから運転免許を所得する息子がクラシックカーラリーの楽しさを継承していってくれることを願うばかりだ。