プジョー、フラッグシップSUV初のBEV「E-3008」を発売 航続距離604kmで価格は760万円
Stellantisジャパン株式会社は2026年2月12日、プジョーのCセグメントSUV「3008」にとって初となる電気自動車(BEV)「E-3008」を発売した。メーカー希望小売価格は760万円(税込)。新プラットフォーム「STLA-Medium」を採用することで、一充電あたりの航続距離は604km(WLTCモード)を実現した。デザイン性と機能性、EVならではの走行性能を高次元で両立させた、プジョーの電動化戦略を牽引するフラッグシップモデルの登場だ。
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新プラットフォームによる高いEV性能
新型「E-3008」の最大の特徴は、CおよびDセグメント向けに設計されたプラットフォーム「STLA-Medium(ステラ ミディアム)」の採用にある。これにより車両設計の自由度が高まり、バッテリーの床下フラット配置による低重心化と前後重量バランスの最適化が図られた。搭載される駆動用バッテリーの総電力量は73kWhで、一充電走行可能距離はWLTCモードで604kmに達する。日常の市街地走行からロングドライブまで安心してこなせるスペックを確保している。
パワートレインは最高出力157kW(213ps)/6000rpm、最大トルク343Nm/250-4370rpmを発揮する電動モーターを搭載し、前輪を駆動する。充電性能においては最大160kWの急速充電に対応しており、150kW急速充電器を使用した場合、約30分でバッテリー容量の20%から80%まで充電することが可能だ。また、バッテリーの温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムや、寒冷時の充電効率を高めるバッテリー予熱機能も備えており、あらゆる環境下での実用性が考慮されている。
ファストバックSUVへと進化したデザイン
エクステリアデザインは、クーペの美しさとSUVの力強さを融合させたファストバックフォルムへと進化した。ボディサイズは全長4565mm、全幅1895mm、全高1665mmで、ホイールベースは2740mmである。フロントマスクには大型のフレームレスグリルと、ブランドの象徴であるライオンの爪痕をモチーフにしたLEDデイタイムランニングライトを採用し、新世代プジョーの顔つきを力強く表現している。
サイドビューは、ウィンドウモールを外観から見えないように処理することで、洗練されたシームレスなラインを描く。足元にはE-3008専用デザインの19インチアロイホイール「FUJI」が装着され、ホイールアーチとサイド下部はシャイニーブラックの塗装仕上げとすることで、ハイブリッドモデルとは異なる新鮮で上質な印象を与えている。
インテリアには、21インチのパノラミックカーブドディスプレイと小径ステアリングを組み合わせた「PEUGEOT Panoramic i-Cockpit」が採用された。視認性と操作性を高めるとともに、最大10個の機能をカスタマイズできる「i-Toggles」により直感的な操作を実現している。ラゲッジスペースはファストバックの流麗なスタイリングでありながら、通常時で520L、リアシートを倒せば最大1480Lという容量を確保し、実用性も犠牲にしていない。
上質な「GTアルカンターラパッケージ」と充実の装備
日本に導入されるグレードは「E-3008 GT アルカンターラパッケージ」となる。シート中央部にアルカンターラ素材を使用することで、高いホールド感と上質な座り心地を提供する。さらに、アダプティブボルスター機能が搭載されており、ドライバーの体格に合わせて肩から腰までをしっかりとサポートする。
先進運転支援システム(ADAS)も充実しており、アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)やレーンポジショニングアシストはもちろん、ミリ波レーダーによるロングレンジのブラインドスポットモニターシステムなども標準装備される。また、コネクテッド機能「Peugeot i-Connect Advanced」にはChatGPTも統合されており、ボイスコントロールによる利便性が高められている点も特徴だ。
なお、E-3008はクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)の対象車両となる。国からの補助金に加え、自治体からの補助金を組み合わせることで、購入時の金銭的負担を軽減することが可能だ。例えば東京都で個人ユーザーが購入する場合、国からのCEV補助金89万円に加え、都の普及促進事業による補助金45万円を合わせ、最大で134万円の交付が受けられる例もある。
静粛性と力強さを兼ね備えた電動走行と、プジョーならではの「猫足」とも呼ばれるしなやかな走り、そして最新のデジタル技術が融合したE-3008は、日本のEV市場において独自の存在感を放つ一台となりそうだ。
【ル・ボラン編集部より】
ステランティスグループの次世代を担う「STLA Medium」プラットフォームの採用こそ、本モデルの白眉だ。408の系譜を感じさせるファストバックの造形は、BEVに必須の空力と、SUVに求められる実用性の巧みな融合だ。懸念されるのは重量増による乗り味への影響だが、そこにプジョー伝統のしなやかな足が宿っていれば、760万円というプライスも納得の範疇となる。ドイツ勢とは一線を画す、色気あるBEVの真価を早く路上で確かめたい。
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