






























BEV、ハイブリッドに続く第3の選択肢は、イタリアン・コンパクトの真髄
フィアットは欧州で、ラインナップにマニュアルトランスミッションを組み合わせた新型ガソリンエンジン搭載モデル「600 Petrol」を追加すると発表した。これまで展開されてきた電気自動車(BEV)の「600e」およびハイブリッド車の「600 Hybrid」を補完する新たな選択肢となる。さらに、このガソリンモデルの登場を記念し、都会的な専用デザインを採用した限定2000台のローンチエディション「600 Street」の導入も明らかにされた。
【画像31枚】掌(たなごころ)に馴染む6速MTのシフトノブ。新開発ターボを積んだフィアット新型「600」ガソリン仕様のディテールをチェックする
小排気量ターボをMTで使い切る。日常を痛快にするアナログなメカニズム
追加されたガソリンモデルの心臓部には、ラインナップにおける新たなエントリーモデルとして機能する、最高出力100psを発揮する新開発のターボエンジンが搭載。このエンジンは高い効率性と優れたレスポンス、そして長期的な信頼性を両立させている。
技術面においては、サイレントタイミングチェーンや可変ジオメトリーターボチャージャー、350barの圧力を誇る高圧直噴システムといった最新テクノロジーが惜しみなく投入された。さらに洗練された内部ダイナミクスにより、日常的な使用において非常にスムーズかつ効率的な走行性能を実現している。高い耐久性やオイル消費量の低減といった、路上における具体的なメリットも確保されている。
組み合わされるトランスミッションには、新型の6速マニュアルトランスミッションが採用された。これにより、シンプルでダイレクトな、クルマとの一体感を感じられる直感的なドライビングフィールを提供する。これは、誠実で人間中心のモビリティを追求するというフィアットの伝統に深く根ざしたアプローチであり、運転そのものを楽しむ顧客に向けた仕様となる。
なお、選択の自由を最大化するため、この新しい内燃機関のパワートレインは「600」ファミリーのすべてのトリムで選択可能となっている。多様なライフスタイルやユーザーの期待に応え、すべての人にアクセスしやすいモビリティの提供を強化するフィアットの姿勢が表れている。
愛らしいマスクに精悍さを宿す。2000台限定の都会派ローンチエディション
新型ガソリンモデルのデビューを記念して導入される「600 Street」は、新しいパワートレインに大胆で表現豊か、かつ紛れもなく都会的なアイデンティティを与えるローンチエディションだ。アーバンスピリットとイタリアの感性を融合させ、どこを走っても際立つ存在感を持っている。このモデルは限定2000台のみが生産され、その特別感をより一層強調するために、あえて単一の仕様のみが設定されている。
エクステリアの最大の特徴は、ダイナミックなキャラクターと圧倒的な存在感を際立たせるツートーンカラーのボディである。そこに、フィアットのロゴ、ドアハンドル、そしてフロントグリルにあしらわれたブラックのディテールが加わることで、デザインにシャープな輪郭と鮮やかなコントラストを生み出している。リアにはモデルのアイデンティティを証明する「Street」専用バッジが装着される。足元には特徴的な18インチのブラックアロイホイールが装備され、現代の都市部を駆け抜けるドライバーにふさわしい、自信に満ちた都会的なスタンスを完成させている。
洗練とスポーティネスが共存する、モノトーン仕立ての専用キャビン
インテリア空間においても、エクステリアと同様に自己表現の豊かさが追求されている。ルーフライニングにはブラックが採用されており、ドライバーの集中力を高めるダイナミックな雰囲気を創出している。同じくブラックで統一されたダッシュボードは、エクステリアのブラックアクセントとの完璧なスタイリングの調和をもたらす。
その一方で、シートにはブラックとホワイトのツートーンカラーが採用された。この配色は、車内にクリーンで現代的なコントラストをもたらすだけでなく、キャビン全体を明るく演出する効果を持っている。大胆でありながら洗練されたこのインテリアは、「600 Street」が持つフレッシュで都会的な個性を余すところなく表現しており、日常のドライブにダイナミックなスタイルとシャープな個性をもたらす一台に仕上がっている。
【ル・ボラン編集部より】
電動化を推し進める一方で、あえて新開発の100psターボと6速MTのガソリン車を投入する点に、フィアットの強かなブランド哲学が見える。直近の本国で相次いだ、「グランデパンダ」「500」への6速MTモデルの導入もそうだが、小排気量エンジンをMTで使い切り、都市を小気味よく駆け抜ける振る舞いこそイタリアン・コンパクトの真骨頂である。洗練されたEV版とは対極の、リアルな道具感と人間中心の走る歓びは捨てがたい。既報の2モデルと同様に日本導入の可能性は未知数だが、ぜひとも正規上陸を期待したい一台である。
【画像31枚】掌(たなごころ)に馴染む6速MTのシフトノブ。新開発ターボを積んだフィアット新型「600」ガソリン仕様のディテールをチェックする


