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Zの弟分「新型シルビア」はEVで復活へ。プレリュードらと争う手頃なスポーツカー市場の行方

日産シルビアがEVで奇跡の復活へ!

かつて一世を風靡した日産のスポーツクーペ「シルビア」のネームが、いよいよ復活する可能性が高まっている。これまで幾度となく復活の噂が囁かれてきたが、今回は日産のグローバル製品戦略責任者によって再び示唆されたことで、現実味を一気に帯びてきた。数年以内にも、新世代の電動パワートレインを搭載したモデルとして市場に再臨する可能性がありそうだ。
【画像10枚】世界戦略EV? 新型シルビアはスポーツカー攻勢への大本命となるか

スポーツカーの火を絶やさない日産の執念

日産のイヴァン・エスピノーサCEOは日本で行われた講演のなかで、もし手頃な価格帯のスポーツカーを開発するのであれば、「刺激的なセントラを作るのではなく、おそらくシルビア、つまり真の手頃な価格のスポーツカーを作るだろう」と大胆な発言を残している。

同氏はさらに「困難な挑戦になるだろうが、こうしたことを実現する方法を見つけるのが私の仕事だ」と強い決意をにじませ、「顧客とブランドにとって素晴らしいことだと考えているし、適切な方法を確立できれば成功させることができるだろう」と付け加えた。また、海外メディアに対しても「スポーツカーは当社の中核を成すものだ」と明言しており、今後のスポーツカーラインナップ拡充と、「複数のブランド名」を復活させる可能性にも言及している。

ライバルたちとの熾烈な覇権争い

現在、手頃なスポーツカー市場ではマツダ・ロードスター(MX-5ミアータ)、スバルBRZ、トヨタGR86といったモデルがしのぎを削っている。日産は2022年、ニスモの責任者がGT-RやフェアレディZは別枠の電気スポーツカーを開発中であると明らかにしていたが、それ以降具体的な車両発表は途絶えている状態だ。苦境に立たされる今こそ、日産にはZの下位モデルとして、これらのライバルに真っ向から対抗できるエントリースポーツカーが切実に求められている。

加えて、最大手のトヨタは今後数年以内に新型の「GRスープラ」や「GR86」をはじめ、「MR2」「セリカ」「FT-Se」など矢継ぎ早にスポーツカーのリリースを予定している。このトヨタの猛攻を迎え撃つためにも、日産によるシルビア復活には大いに期待がかかる。

プレリュードとの「デートカー」対決、令和に再燃か

シルビアの歴史は古く、1964年の東京モーターショーで「ダットサン クーペ1500」としてデビューを果たし、翌1965年に発売された。なかでも1988年に登場した5代目は、当時の「デートカー」市場においてホンダ・プレリュードの最大の対抗馬として開発され、若者を中心に絶大な人気を誇った名車である。

惜しまれつつ2002年に姿を消したシルビアだが、永遠のライバルであったホンダ「プレリュード」も復活している現在、令和の時代に両者が電動化されて再び相まみえるという胸熱な展開も夢ではない。

エスピノーサ氏は、新型シルビア(あるいは200SX)が特定市場に限定されるべきではなく、世界中で販売されるべきだと締めくくっているが、そのメイン市場が日本となることは間違いないだろう。伝説のネームプレートがどのような形で現代に蘇るのか、日産の次なる一手に世界中が熱視線を送っている。

【ル・ボラン編集部より】

かつてデートカーとして一世を風靡したシルビアの魅力は、流麗な姿とFRの軽快な走りにあった。EV化によるバッテリーの重量増はスポーツカーの足枷に思えるが、無音で滑らかな加速は現代のデートカーとして最高の素性でもある。「アリア」や「リーフ」といった日産のBEVにおいても、床下バッテリーの低重心化と緻密なモーター制御が、重さを上質な安定感へ変えていた。エンジンの咆哮を失う代わりに、極めてピュアな操縦性を得る。重く静かなEVがいかにして刺激的なクーペとして成立するのか、日産の底力に期待したい。
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