「欧州=ディーゼル主流」はもう過去の話
かつてヨーロッパで絶大な支持を得ていたディーゼルエンジンが、いま急速に存在感を失いつつある。「日本ではアンチディーゼル派が多く、欧州ではディーゼルが主流」そんな構図は、もはや過去の話になりつつあるようだ。
【画像8枚】かつて全盛だった欧州のディーゼルモデル、その現状は?
ドイツはヨーロッパの中央に位置し、実に9カ国と陸続きで接している。北はデンマーク、東はポーランドとチェコ、南はスイスやオーストリア、西にはフランス、ルクセンブルク、ベルギー、オランダと、欧州の主要国が並ぶ。だから、隣国へ足を伸ばすことは特別なことではない。
EU圏内は越境のハードルが低く、日常感覚で国境を越える。かつて僕がドイツ西部に住んでいた頃も、物価の安いルクセンブルクやベルギーへ夕食の食材を買いに行くことが珍しくなかった。
国境越えが日常の欧州で“長距離の王様”だった時代
「今日はベルギーまで牛乳を買いに行こうか」。そんな会話が成立してしまうのがヨーロッパなのである。しかもドイツには、速度無制限区間を含む無料高速道路アウトバーンがある。移動距離は自然と伸びる。ならば燃費に優れ、長距離巡航が得意なディーゼル車が理想的――という時代が確かにあった。
だが、その風景が変わり始めている。理由のひとつは、新たな排出ガス規制「ユーロ7」への対応だ。厳格化する環境基準をクリアするためには、高度な後処理装置や制御技術が必要になる。結果として開発コストが増え、車両価格も上昇する。
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