











































フォルクスワーゲン、新型EV「ID.ティグアン」を10月に世界初公開へ
フォルクスワーゲンは2026年9月28日、新型の完全電気自動車(BEV)である「ID. Tiguan(ID.ティグアン)」を同年10月上旬に世界初公開すると発表した。すでに「ID.ポロ」や「ID.クロス」で採用されている、長く親しまれてきたモデル名を電動車に引き継ぐ戦略の第3弾となる。新世代の電動SUVとして開発された同モデルは、2027年初頭の市場投入が予定されており、大きな注目を集めている。
【画像44枚】これが新世代の電動SUV。全く新しいデザインを採用した新型「ID.ティグアン」の全貌を見る
伝統の名を冠した次世代EVの登場
フォルクスワーゲンは、次期モデルの展開において、長年培ってきた伝統的なモデル名を電動車にも採用するネーミング戦略を継続している。すでに発表されている「ID.ポロ」および「ID.クロス」に続く形で、今回新たに「ID.ティグアン」の名称が次世代の電動モビリティに与えられることになった。馴染みのある名前を用いることで、消費者に明確な方向性を示し、定評ある車両コンセプトを強力なブランドとしてアピールする狙いがある。
新型ID.ティグアンは、現在の主力電動SUVである「ID.4」およびそのファストバックモデル「ID.5」の後継に位置づけられる。10月上旬に予定されているワールドプレミアに向けて、現在はカモフラージュ模様のラッピングが施された状態でテスト走行が続けられているという。実際に市場へ投入されるのは2027年の初頭になる予定だ。
ベストセラーの強みを引き継ぐ新たな姿
ベースとなる「ティグアン」は、これまでに累計830万台以上が生産されてきた大ヒットモデルである。フォルクスワーゲンブランドのCEOを務めるトーマス・シェーファー氏は、この圧倒的な生産台数が、ティグアンというモデル名に対する市場からの信頼の証であると強調している。多用途に使えるプレミアムな車両として「真のフォルクスワーゲン」を体現してきたその価値が、新型EVにもしっかりと引き継がれる。
新世代の電動SUVとして完全な新設計が施された新型ID.ティグアンは、ワンランク上の車格に匹敵するような堂々とした視覚的存在感を備えている。デザインのプレミアム感に加え、広々とした室内空間、直感的に操作できるシステム、そして最新の革新的なテクノロジーが惜しみなく投入されるという。まさにベストセラーモデルの長所を、電動化時代に合わせて昇華させた一台と言える。
エンジン車との併売で多様なニーズに対応
新型ID.ティグアンの登場によって、フォルクスワーゲンのSUVラインナップはさらに強固なものとなる。完全電動化されたID.ティグアンが発売された後も、ガソリンやディーゼルといった内燃機関、そしてプラグインハイブリッドのパワートレインを搭載する既存の「ティグアン」は併売される予定である。
これにより、市場にはフルEVとエンジン搭載モデルという二つの強力な選択肢が同時に並ぶことになる。顧客のライフスタイルや、好みのパワートレインに合わせて最適なモデルを選べる環境を整えることで、あらゆるニーズに柔軟に対応していく構えだ。シェーファーCEOも、両モデルが揃うことで顧客に対して非常に強力な提案ができると自信を覗かせている。
電動化戦略の柱となる重要モデル
現在のティグアンは、フォルクスワーゲンブランドのみならず、グループ全体を通じても世界で最も売れている最重要モデルとなっている。昨年だけでも、ティグアンとその姉妹車である「タイロン」を合わせた納車台数は100万台を突破した。一方で、電動車の領域でもID.4とID.5が2021年からの累計で95万台以上を販売しており、バッテリー式電気自動車として屈指の成功を収めている。
フォルクスワーゲンは現在、世界12カ国28カ所の拠点で車両を生産しており、2025年には約470万台の自動車を納車した。そのうちフル電動車両は約38万2000台を占めている。持続可能なモビリティにおいて最も望まれるブランドへの発展を目指す「BOOST 2030」戦略を掲げる同社にとって、大成功を収めてきたエンジン車とEVの実績を融合させる新型ID.ティグアンは、今後の成長を左右する試金石となるだろう。
【ル・ボラン編集部より】
累計830万台を誇る名車が、BEVとして新たな姿となる。ル・ボランでは過去の比較試乗において、内燃機関ティグアンが持つ芯のあるハンドリングと、ID.4が放つ上位車格に迫る動的質感をそれぞれ評価してきた。新型ID.ティグアンの真価は、伝統のスポーティなダイナミズムと、BEV特有の静粛かつ重厚なライドフィールという相反する要素を、いかに高次元で両立させているかにある。この伝統の名称が単なる看板にとどまらず、新世代の絶対的基準として君臨する日を期待したい。
【画像44枚】これが新世代の電動SUV。全く新しいデザインを採用した新型「ID.ティグアン」の全貌を見る



