

























アルピーヌA290ラリートロフィー初年度が閉幕
アルピーヌA290ラリートロフィーの初となるフルシーズンが、フランスラリー選手権の象徴的なイベントであるe-Rallye クリテリウム・デ・セヴェンヌで白熱の最終戦を迎えた。 フル電動カテゴリーの競技者たちがワインディングロードやナイトステージに挑んだこの過酷な一戦で、メルヴィン・ラビルーとエンツォ・マインク組が今季4勝目を挙げ、見事2年連続のタイトル獲得を果たしている。 熱戦の模様と、競技者たちの声をお届けする。
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過酷なセヴェンヌを制し、2年連続の栄冠を手にしたラビルー組
ル・トゥケ、ヴォージュ、モンブラン、クール・ド・フランスを経て最終戦の舞台となったクリテリウム・デ・セヴェンヌは、ペースの変化や夜間走行が求められる過酷なルートである。 すでに4戦中3勝を挙げ、計算上はタイトルを確実なものとしていたメルヴィン・ラビルーとエンツォ・マインク組は、金曜日の正午にスタートラインに並んだ時点で2年連続の栄冠を手にした。 しかし、彼らはそれに満足することなく、フン・メカ・スポーツのクルーとして初日のステージからペースを握った。 観客の影響によるSS5のキャンセルという事態にも動じず、圧倒的な強さで5連続のステージ優勝を飾っている。

アルピーヌ A290 ラリー
土曜日には2位につけていたアイメリク・ルノワール組がタイム差を縮めようと試みたものの、続く区間でホイールを失い後退した。 これによりラビルー組はさらにリードを広げ、日曜日も早朝から最速タイムを記録し観客を沸かせた。 最終的に131.06kmのタイム計測区間を走り終え、2位に2分14.5秒の差をつけて今季4勝目を決定づけている。 彼らを支援するアルピーヌストア・アヌシーも、アルピーヌストア・チャレンジで2年連続の優勝を飾った。 ラビルーは、この勝利をパートナーとの懸命な努力の賜物であると語り、素晴らしい冒険の幕引きを喜んでいる。
ベテランと地元の意地が光った表彰台争い
総合2位に入ったのは、先週末にアルピーヌA290リージョナルトロフィーのタイトルを獲得したばかりのドゥニ・リデルと、今回はコ・ドライバーを務めたエマ・ボンヌモールのコンビである。 リデルはSS9で今シーズン3人目となるスペシャルステージ優勝を果たすなど、5戦連続の表彰台を獲得してその安定感を証明した。 彼は、競技を通じて友人たちと共有した経験や築き上げた絆が、勝利やトロフィー以上に自身にとって重要であったとシーズンを振り返っている。

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また、3位には地元ル・ヴィガン出身のパスカル・ジャネルとジャン=パスカル・ベルジェ組が入り、地元での初表彰台を祝った。 数年ぶりに本格的なラリーに復帰したジャネルは、アルピーヌA290ラリートロフィーが自身の競争心を再燃させ、ドライビングの基礎を見直す良い機会になったと語っている。 女性部門では、トップ5入りを果たしたエマ・シャルヴァンとアマンディーヌ・ボルドリ組が最高栄誉に輝いた。
カップ戦王者モンティの印象的なラリーデビュー
カレンダーの最終ステージには驚きも用意されていた。 新たにアルピーヌELFカップシリーズのチャンピオンに輝いたロマン・モンティが、アルピーヌA290ラリー VIPのステアリングを握り、初のラリーを体験したのである。 経験豊富なコ・ドライバーであるエルヴェ・フォシェを伴ったモンティは、走行距離を重ねるごとに勢いを増し、終盤のポンピニャン=クラレのステージでは王者のラビルーを0.1秒差で上回る活躍を見せた。 続くアルピーヌストア・モンペリエのスーパースペシャルステージでも最速タイムを叩き出し、最終的に週末の最後となる2つのステージを制して華々しいデビューを飾っている。 モンティは、A290ラリーのフロントエンドのハンドリングや低い重心による安定性を高く評価し、ギアボックスがないことでクルマの感覚を掴みながらドライビングに集中できたと語った。

アルピーヌ A290 ラリー
初のフルシーズンを有意義なものとして終えたアルピーヌA290ラリートロフィーは、間もなく今後の展開と王者ラビルー組のプログラムを発表する予定である。 1955年の設立以来、軽量性と敏捷性を追求してきたフランスのスポーツカーブランドであるアルピーヌは、2024年のホットハッチ「A290」の発売を皮切りに、2025年のスポーツファストバック「A390」の導入など、新たな「ドリームガレージ」の構築を進めている。 モータースポーツ活動と市販車の両面で、アルピーヌのさらなる進化に期待が高まる。
【ル・ボラン編集部より】
いたずらに数値を追わず、軽さとバランスで勝負するアルピーヌの美学は、EV時代にも揺るがない。A290の真骨頂は、振り回して楽しむA110に対し、路面を確実に捉えて俊敏に駆け抜けるグリップ志向のシャシーにある。ラリー初参戦のモンティが即座に最速を記録した事実は、EV特有の低重心と変速操作から解放される利点が、その懐の深いハンドリングをさらに引き出した証左だろう。物理的な重さを緻密なシャシー制御で軽快さへと昇華させたA290は、過酷な競技の舞台で自らの血統を鮮やかに証明してみせた。
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