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日産が国内販売復活に向けて動き出す

支払いを4カ月先送りできるプランや、購入相談オンラインチャットサービスも導入

ここにきてキックス、アリアとオールニューの新車をたて続けに投入してきた日産自動車。欧州向けには2019年9月に2代目ジュークを発表していたが、国内向け登録車では2017年9月の2代目リーフ以来2年半以上の空白を経ての新型車投入となる。ノートやセレナは今年6月の国内販売でもベスト10に入っており、人気はある程度保たれているものの、他のメーカー同様、新型コロナウイルスの影響で全体の販売台数は大きく減っているだけに、ここで起死回生を狙いたいところだ。

2020年7月15日(水)、新型EV「アリア」を世界初公開。

そこで日産は既存の車種の販売増も狙って新たな販売手法を導入。そのひとつが車両購入後の支払いを最大4カ月先まで先延ばしできる「乗ってからペイメント」で、購入時は支払い金は発生せず、5カ月後から支払い開始ができるというプランだ。家電などでは支払いをボーナス月まで金利なしで先延ばしできるボーナス月一括払いが一般化しているが、クルマに関してはそういったサービスは存在していなかった。
新型コロナウイルスの影響で収入が減り、給付金もなかなか振り込まれないで困っている人は少なくないが、このプランを使えば支払いを最大4カ月遅らせることができる。今の時代、4カ月程度の先延ばしがどこまで販売促進に効いてくるかは分からないが、新車を早く手に入れて、新型コロナウイルスを避けてクルマのある生活を送りたいという人にとっては朗報となる可能性は高い。

「e-POWER」を搭載した新型SUV「キックス」

もうひとつは新車購入に向けての相談にチャットで対応してくれる「オンラインチャットサービス」で、すでにセレナ限定で5月から試験的に開始。6月末からは本格導入となり、キックスを始めルークスやエクストレイル、ノートでも利用できるが、わざわざディーラー店舗に足を運んだり、電話で長々と話さなくても相談できるメリットは、新型コロナウイルスの影響があるいま大きい。スマートフォン購入などではもはや当たり前となっているチャット相談だが、クルマ購入でも普及していくことになるのか、興味深いところだ。ユーザーの購入時の利便性を図ろうというこうした日産の動きが、販売台数の復活に結びつくことに期待しよう。

ルボラン2020年9月号より転載
田畑修

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