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住友商事が自動車エンジニアリング企業を設立

複雑化する設計開発業務をサポート。総合商社のネットワークを生かして横のつながりを強化

総合商社大手の住友商事が自動車エンジニアリング事業に進出する。総合商社として世界の自動車メーカーやサプライヤーと関わってきた同社だが、ここにきて自らが自動車産業の一角を担うべく新会社「SCオートモーティブ」を設立。自動車開発のエキスパートと手を組み、先行開発を含む自動車の開発、設計、ソフトウェア開発まで関与する形で自動車メーカーやサプライヤーをサポートしていく考えだ。
住友商事は自動車関連事業への積極的な参画を進めており、デジタル駐車事業を手がける英国の企業に出資したり、ホンダ系だったブレーキメーカーの浅間技研工業を買収するなどの動きを見せてきた。そして今回は住友商事の持つノウハウと、車両開発等のエキスパートを結びつけるという新たな業態の企業を設立。コネクテッド、自動運転、カーシェアリング、電動化を総称するCASEへの対応に加え、エンジニア不足など課題解決もサポートする役割も果たすとしている。
自動車メーカーやサプライヤー間の技術交流や提携はまだハードルが高く、最新技術の普及が大人の事情で阻害されることも少なくない。そうしたデメリットを解消するには緩やかな横のつながりが欠かせないが、この新会社がそこで大きな役割を果たすことになるのか。商社ならではの柔軟な発想で新たなコラボレーションを生みだす可能性は高い。

ルボラン2020年11月号より転載
田畑修

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