新車販売の低迷が響く。右肩上がりだったドライブレコーダーも伸びが鈍化
電子機器メーカーの団体である電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2020年のカーナビゲーションシステムの国内出荷台数は前年比13.9%減の519万8000台と大幅に減少。言わずと知れた新型コロナウイルス感染拡大による新車販売の減少によるものだが、2019年の1.7%減と比べても減少幅は大きく、時代を物語る結果となる。月別では新車販売が持ち直した10-12月は前年比増に転じたものの、4-6月の大きな落ち込みをカバーすることはできなかった。
危険なあおり運転がメディアに取り上げられるようになって以降、右肩上がりで伸びてきたドライブレコーダーの国内出荷台数も、前年比5.2%減の454万5276台と、2016年に統計を取り始めて以来初のマイナスとなる。新車販売の減少によりオプション装着が減ったためと思われるが、カーナビと同じく4-6月の台数は大幅減ながら、7月以降は持ち直しているので2021年はプラスへ戻す可能性は高い。カーAVC全体の出荷金額もドライブレコーダーが加わったことで5900億円を超え、メーカーも監視機能などを高めた製品を次々と投入するなど、カーナビと並ぶ主力商品となりつつある。
カーAVC全体的には、まだ潜在的なニーズはあると思われるだけに、マーケットを担っていく商品として存在感を増していくことはたしかだろう。