MINI

MINIデザイン責任者による「近代化と再解釈」についてのワークショップを開催

伝統のMINIデザインを「ピュア」に

スクリーン画面左がBMWグループ本社MINIデザイン部門責任者のオリバー・ハイルマー氏。右の女性はドイツ広報担当のローラさん。

ビー・エム・ダブリューは去る6月22日(火)、東京・お台場の「BMW GROUP Tokyo Bay」にて、先ごろマイナーチェンジモデルを発表した「MINI」のデザイン・ワークショップを開催。BMW AGのMINIデザイン部門責任者であるオリバー・ハイルマー氏が独ミュンヘン本社からオンラインで参加した。

冒頭の挨拶に続くプレゼンテーションでオリバー氏は、MINIのヘリテイジを踏まえた「フロントデザインの刷新」を強調。これは「デザインをピュアにする意図で、市場のニーズに応じてコンポーネントを減らしていった結果」ということで、「ヘッドライトの高機能化によってフォグランプが不要になり、空力性能を向上させるエアカーテンを新たに採用。加えてバンパーフェイスの中央をボディ同色にすることでデザインの統一感を生み出した」という。

サイドビューにはあまり変化を加えていないが、サイドスカットルのデザインを現代的にアレンジしたほか、ホイールをクラシカルな意匠に改め、静止中でもダイナミックなイメージ与えるデザインとしている。リアセクションもエキゾーストパイプやバンパーフェイスをスポーティなイメージとしたほか、ライトまわりで好評なクロームとブラックから選べるエクステンションをドアハンドル等にも拡大するなど、「強調する部分はより強く主張するよう心掛けた」という。

また、今回のセカンドフェイスリフトを機に「よりピュア」を意識したというインテリアでは、ダッシュボードの加飾パネルに新デザインを採り入れ、インターフェイス等のパネルをグロスブラックに変更。ステアリングに関しても、スイッチ操作性を考慮したフラットでクリーンなデザインに改めるとともに、グレードが識別できるアイコンがスポークの6時部分にあしらわれた。また、シートにオーガニックな新素材を採用したほか、アンビエントライトを標準装備にするなど、MINIならではのシンプルさを強調する一方で、快適性や洗練度を向上させたといえるだろう。


プレゼン後の質疑応答では、MINIのヘリテイジを意識しながら、いかに進化させるかがポイントということで、「直感的なMINIらしさから進化を探るべく、ラフスケッチの段階ではMINI独自のアイコンを外して描くことで、どこまで排除していったらMINIらしくなくなるかにも挑戦した」とのことだ。

新設定のオプションである「マルチトーンルーフ」のグラデーション塗装などはモダンMINIの中でも大きなステップになったとコメント。

また、新たに採用されたリサイクル素材やカラーリングは、家具やファッションからインスピレーションを受けたとのことで、「家具・家電なども直線基調で丸みを減らす傾向にあるが、単にシンプルにしただけではなく精査されたクリーンなデザインになってきている」とコメント。
なお、オリバー・ハイルマー氏とそのチームは電動化への対応も含めて、すでに次世代MINIのデザインワークに取り掛かっていて、レトロ化とは微妙に違うMINIの近代化と再解釈に関しては、「アレック・イシゴニスだったらどうするだろう?」と悩んでいるそうだ。

新しいMINI Appをデモ

ちなみに同日の同会場では、新しい「MINI App(アプリ)」のプレゼンテーションとデモが行われた。2018年3月生産以降のモデルに適用される、このMINI connectedの後継アプリでは、ホーム画面に車両コンディションを表示するほか、スマートフォンを使ってGoogle Maps連携の目的地設定やロック/アンロック、ヘッドライトのオン/オフ、ベンチレーションといった車両の遠隔操作が可能に。外出先でのトラブルにも対処できる「拠点検索」や、点検・整備の「サービス予約」がスマホで直感操作できるように改善。今後はニュースや動画による整備メニュー解説の配信など、愛情を注ぐオーナーとMINIとの絆を深める嬉しい機能も充実させていく。

MINI http://www.mini.jp

萩原充

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