新開発の485psエンジンを搭載
ポルシェはパリモーターショー2016の場で、「911 GT3 Cup」の最新モデルを披露した。
911 GT3カップは、世界中でポルシェが主催するワンメイクシリーズ用競技車両として開発されたマシンで、もっとも市販台数の多いレーシングカー。生産は1998年にスタートし、これまでにタイプ996、997、991の合計で3032台が生産されているのだ。
車両重量わずか1200kgの新型は、新開発の4.0リッター水平対向6気筒直噴エンジンを搭載。最高出力は485psを発揮する。この新しいエンジンは耐久性が向上したことにより、メンテナンス費用の削減も期待できるほか、堅固に取り付けられたロッカーアームとセンターオイルフィードを備えたバルブドライブをはじめて採用。また、エンジン内部におけるオイルの消泡を最適化するためにオイルセパレーターが一体化された。クランクシャフトの剛性も大幅に向上している。
外観では、新しいフロントエプロンとリアエンドがダウンフォースを改善。184mm幅のリアウイングは先代のものが踏襲された。センターロック式の18インチレーシングホイールもサイズはキャリーオーバーされた。タイヤサイズはフロントが270mm幅、リアは310mm幅となっている。
新型ではドライバーの安全性も見直された。ドライバーは強固なセーフティケージと、頭部および肩部の周囲を特に頑丈に成形した革新的なバケットレーシングシートによって保護される。また最新のFIA基準に従う、ルーフのレスキューハッチはサイズが拡大され、事故後の初期治療と救出がさらに容易になった。