映画『メンフィスビル』に出てきたアーチ型ガレージをイメージて依頼した、夢のガレージ
トレーラーを3台格納する、巨大なアーチシェル構造のガレージ。全長14mにもおよぶ秘密基地には、ホビールーム的な事務所も設けられている。大きなスパンを飛ばすことが可能で、スチール製のアーチルーフに憧れて希望する人も多いアーチシェル構造のガレージ。
このガレージは、カナダから部材を輸入したもの。現在は「ワンダービルディング・ジャパン」(旧アーチビルディング・ジャパン)が取り扱っている商品だ。
この商品は鋼板の厚さが0.7mm~3.2mmまで選ぶことが可能で、自由に設計ができること、そして内部に柱がいらないことが最大のメリット。土地形状に合わせて大きさが変えられることもアーチ型ガレージの魅力となっている。
ドラッグレース趣味が似合うアメリカンガレージ
今回紹介させていただくガレージの大きさは、長さが約15m、間口が20m。大型トレーラーを格納するためのガレージである。建築が開始されたのは2013年春。約4か月におよぶ工事の末、夏に完成した。
施主のSさんはドラッグレースや周回レースを楽しむ趣味人。VWからスタートし、アメリカ車など10台ものクルマを所有、普段は、大型トレーラーを操り、休日は趣味のクルマを操っている。
Sさんが代表を務める会社は、建築資材や建築機械などを運ぶ運送会社で、トレーラーを3台所有。そのトレーラーを収容するためのガレージとして、映画『メンフィスビル』に出てきたアーチ型ガレージのようなものをイメージしていたところ『ワンダービルディング・ジャパン』にたどりついたという。
断熱材の入る事務所も併設!
要望は会社で使うトレーラーを3台収納でき、事務所を併設するということ。ガルバニウム鋼板の外壁に、事務所側に断熱材を入れて居住性を高めるなど、同社の経験を生かしながらプランニングされた。ガレージドアは、上下に開閉するバイ・フォールディングドアを採用。
サンダーバード世代のSさんにとっては、まさに念願のガレージドアだ。ガレージの内側に組まれた鉄骨は将来、2階スペースをバイクの収納場所として使えるように組んだもので、Sさんみずから新潟の鉄工所にトレーラーで取りにいった代物だという。ガレージにはその後、カウンターキッチンや水栓、エンジンハンガーなどすべてがSさんの手によって制作された。
事務所となっている一部は、現在はアワードルームとも呼ばれ、今まで佐藤さんがレース活動をして獲得したトロフィーや楯などがディスプレイされるが、仕事での打ち合わせ時に話題となることが多いという。現在ガレージには仕事用のトレーラーが2台、レース用のトレーラー1台、ハーレーが保管されている。
大きな空間を活用し、年に数回、レース仲間、友人たちを招いてBBQ大会も開催。レース前になるとエンジンを組むことに没頭するなど、仕事も遊びも全力で向き合うガレージライフであった。