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正真正銘のフォリクラッセ(超一流アスリート)!ランボルギーニのハイパフォーEV第二弾「テメラリオ」発表!!

V8ツインターボ+電気モーター×3

ランボルギーニは、ツインターボV8ハイブリッド・パワートレイン搭載の新型スーパースポーツカー、Temerario(テメラリオ)を発表した。これはランボルギーニのHPEV(ハイパフォーEV)第二弾であり、先のウルスSE発売と併せて、同社のハイブリッド化が完成したかたちとなる。

テメラリオのスタイリングは、短いオーバーハングや大胆なシャークノーズなど、ランボルギーニのDNAを継承したもの。新しい六角形のデイタイム・ランニング・ライト(DRL) シグネチャーが特徴的だが、これ以外にも六角形は、メインボディ、サイドエアインテーク、テールライト、そしてエキゾーストパイプなど、車全体をつらぬくデザインテーマとなっている。六角形は、1960年代からランボルギーニらしいシンボルのひとつでもあった。

このランニング・ライトにはエア・トンネルが組み込まれており、さらにヘッドライト真下に配置されたエア・チャネルは、エアロ性能を向上させ、フロントの高性能ブレーキシステムの冷却効率を高めるという。

サイドドア後方のエアインテークは、V8ツインターボのパフォーマンスに必要なエアフローを確保すると同時に、視覚的にもダウンフォースを強調。固定式リアスポイラーがリア幅を強調するほか、リアエンドでは車体下部に広がるワイドディフューザーや一体化されたエキゾースト・テールパイプなど、モータースポーツのディテールを取り入れたという。やはり六角形のリアライトは、エンジン冷却のためその内側を空気が通るようになっている。

ルーフでは、パセンジャーコンパートメント後部のショルダー上部に、ほぼ見えないようにエアインレットが組み込まれており、ここからエンジンやラジエーターなどに十分な空気が供給される仕組みだ。

 

  • パワートレイン
    テメラリオの心臓部は、超高回転型ツインターボ内燃エンジンと電気モーター3つの組み合わせからなる。新開発の4.0L V8ツインターボエンジンはLあたり200psを発揮、V8ハウジングに組み込まれた油冷式軸流電気モーターと連動。推進力は、フロントアクスルの2つの電気モーターによって支えられる。合計3つの電気モーターとの組み合わせにより、920ps/676kWという出力を生み出すという。

L411と呼ばれるこの新エンジンは9,000~9,750rpmで800psのピークパワー、4,000~7,000rpmで730Nmのトルクを発揮。Plポジション(V8エンジンとギアボックスの間)にある電気モーターは、低回転でも即座にレスポンスが得られ、ギアチェンジを経てもレスポンスは一貫し、「トルク・ギャップ・フィラー」として機能するという。最大10,000rpm、ターボチャージャーの最大ブースト圧は2.5バール(abs) 。

エンジン本体にはレーシング・エンジンの技術が採用されており、クランクシャフトは180度のフラットプレーン型、コンロッドはチタン製、エンジンの鋳造材料はA357+Cu。エンジンレイアウト自体もレース用ユニットからインスピレーションを得たとのことで、ほとんどの補機類を片側に配置する。

テメラリオのエンジンはパフォーマンスだけでなくサウンドやフィーリングにも配慮されたものだという。10,000rpm まで達する回転数がエモーショナルでスポーティなサウンドを生み出すように、ランボルギーニは様々な技術を駆使し、高周波変調効果で豊かなサウンドを創り上げたとのことだ。

そればかりでなく、Citta(チッタ)、Strada (ストラーダ)、Sport(スポルト)、Corsa (コルサ)という4つの走行モードも用意。Cittaモードは都市のドライブでもスムーズで快適なサウンド、Stradaモードは郊外や高速道路向け、SportモードとCorsaモードでは爽快でパワフルなサウンド体験、といった具合である。

サポート用電気モーター3基とトランスミッション
前述の通り、新しいドライブトレインには3つの電気モーターが組み込まれている。総ピーク出力220kW、最大トルク2,150Nm(連続出力60kW)の油冷式軸流電気モーター2基が、必要に応じてフロントアクスルを駆動し、全輪駆動を実現。電動フロントアクスルの重量は73kg、各電動モーターの重量は15.5kg。

パワートレインを可能な限りコンパクトに設計するため、テメラリオは中間クラッチを介さずに電気モーターをV8ツィンターボのハウジングに直接組み込んでいる。これにより、どんな小さなラグ・速度でもターボラグを回避し、300Nmのトルクを発揮するという。電気駆動ユニット全体は、内燃エンジンとデュアルクラッチ・トランスミッションの間に配置され、スターターモーターや三相発電機としても機能。また、ウラカンと比較してCO2排出量を最大50%削減したとのことだ。

V8エンジンの後ろに横置きされた8速デュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)は新設計で、設置スペース節約と軽量化のため、標準的なDCTとは異なるレイアウトを採用。電気コンポーネントを使用しないこの新しいDCTは、ウラカンの7速DCTよりも軽く、シフトタイムも高速とのこと。

また、このレイアウトによりセンタートンネル内に、リチウムイオンバッテリー用の十分なスペースを確保。重量配分の最適化にも貢献しており、バランスの取れたハンドリングをもたらすコンパクトなホイールベースが実現したという。

最適な重量配分にも貢献するバッテリー
テメラリオは高出力リチウムイオンバッテリーパック(4500W/kg)をセンタートンネル内に搭載、最適な重量配分を実現したという。バッテリーパックは長さ1550mm、高さ301mm、幅240mmで、総容量3.8kWhのパウチセルを内蔵。充電がゼロになると、通常の家庭用交流電流と最大7kWの充電カラムを使用して充電することができ、わずか30分で完全に充電される。また、前輪の回生ブレーキやV8エンジンからも直接充電することが可能。

また、6eアクスル採用により、テメラリオにはLamborghini Dinamica Veicolo lntegrata (LDVI :ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)2.0 システムが搭載されている。電動トルクベクタリングは、各ホイールに最適にトルクを配分し、急コーナーでの俊敏性と高速コーナリングでの安定性を向上させるという。

「Feel like a pilot」を体現したインテリア
新しいスペースフレーム・シャーシのコンセプトにより、ウラカンとの比較において室内スペースはヘッドルームが34mm、レッグルームが46mm拡大、さらに視界が4.8度広がり、ヘルメット着用時でも身長200cmまで対応するとのこと。フロントフード下にはスポーツ用品などを収納するスペース(容量112L)があり、その他日用品はシートの後ろに収納できる。

インテリアはランボルギーニの「Feel like a pilot」というコンセプトを新たな形で体現したものとのことで、低いシートポジション、スリムかつ軽量なダッシュボードなどが特徴。レーシングカーをイメージしたステアリングホイールや、エンジンスタートボタンなど、デジタルスクリーンと機械的・物理的ボタンが組み合わせられている。

自動調整可能なスポーツシートが標準装備となるが、オプション装備のカーボンファイバー製ダブルシェル・スポーツシートは、「手袋のように完璧にフィットして乗員を包み込み、人間工学に基づいてコックピットとセンターコンソールで乗員を囲」むという。シートの仕立てはさまざまな色と4種類のステッチパターンからの選択が可能だ。

室内には随所にカーボン、レザー、Dinamica suedeのコルサテックスといった素材が採用され、組み合わされている。センターコンソールの一部やエアベント、ドアパネルやダッシュボードの一部、ステアリングホイールおよびコラムなどは、オプションでカーボンファイバー製にすることが可能。

また今回初めて、コ・パイロット専用のスリムな情報ディスプレイが用意され運転情報や車両機能を呼び出すことができるようになった。パイロットは運転に必須の計器類をアナログで操作し、エンターテインメント・システムやナビゲーション用の計器類はセンターコンソールのディスプレイでタッチ操作する。

新しいヒューマン・マシン・インターフェース(HMI) である「パイロット・インタラクション」は、テメラリオのインフォメーションセンターとして機能。センターコンソールの8.4インチディスプレイは、スワイプしてテーマをカスタマイズすることができ、両乗員がこれを使ってスマートフォンのように、アプリや情報をセンターディスプレイから左右にスライドさせて、各々の画面に表示することも可能という。

ドライバーは12.3インチのデジタル・インストルメント・クラスターで情報を受け取り、同時に、助手席の乗員用のデータが前方の9.1インチ・スクリーンに表示される。

軽量スペースフレームとエアロダイナミクス
フレームはすべてアルミニウム製で、高圧鋳造用の新しい高強度合金を採用したほか、高強度ハイドロフォーム押出材の使用、中空鋳造の増加などが特徴。これらによりスペースフレーム構造の複雑さを最小限に抑え、重量を最適化したとのこと。

テメラリオの開発においては、新しいハイブリッド・パワートレインと、特にリアにおける空力負荷の増加が目指され、結果としてリアダウンフオースはウラカンEVOと比較して103%増加、アレジェリータ・パックを装備した場合は158%増加。

さらに、ホイールアーチのグリルを構成するフィンは、流れをホイールの外側に向けてサイド・ラジエーターから遠ざけ、スリップストリームを最小化して空気抵抗を減らし、ダウンフオースをリアに移動させる、ふたつの効果をもたらすという。

また、中央に溝を設けたルーフはリアスポイラーに空気を導き、ダウンフォースを増加させるとのこと。エンジンフード側面の湾曲もこの効果に寄与し、スポイラー側面を流れる空気の量を増やすという。アンダーボディにはボルテックス・ジェネレーターを装備、また、木の枝のように配置された3対のフィンもリアの空力負荷を増大させるとしている。

ブレーキングを最適化するための新しい冷却コンセプトも開発、フロントではロアサスペンションアームに固定されたディフレクターが組み込まれ、ディフューザーによって変えられた流れをフロントブレーキキャリパーに導き、冷却を補助。その他デバイスにより、冷却性能はウラカンEVOと比べてディスクで20%、キャリパーで50%向上したとしている。リアにはレヴエルト同様の設計を採用。

ヒューマン・マシン・インターフェイス、インフォテインメント、コネクテイビティ
テメラリオはマルチメディアの面でもランボルギーニ史上最も先進的な車とされており、ウラカンと比較してコネクティビティが大幅に進化、日常的な使用に関するサービスや機能を提供するほか、サーキットドライビングを楽しむために特別に設計されたものも用意されている。

OTA(Over-The-Air)による地図更新、交通情報や観光スポットに閲するリアルタイム情報を備えたナビゲーションシステムが利用できるほか、コネクティビティ機能にはウェブラジオや音声アシスタント、Apple Car PlayやAndroid Autoによるワイヤレス・スマートフォン接続などのエンターテインメントコンテンツも含まれる。

HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)システムは前述の3つのディスプレイ(12.3 インチ・デジタル・インストルメントパネル、8.4インチ・センタースクリーン、9.1インチ・パッセンジャー・ディスプレイ)で構成される。このシステムは、3Dを含む最新のグラフィック、アニメーション、ウィジェットなどを特徴とする。

インストルメントパネルはグラフィックデザインが一新され、3種類のビュー(車のダイナミックな情報を表示する「ダイナミックビュー」、フルスクリーンの地図を表示する「ナビビュー」、運転に欠かせない情報を表示する「エッセンシャルビュー」)を選択できる、新たなカスタマイズ機能が追加された。

ランボルギーニ・ビジョンユニット(LAVU) システムも初採用。これは、3つのカメラと専用のコントロールユニットを介して、Lamborghini Telemetry 2.0、Memories Recorder、Dashcamという3つの新しいオンボード・サービスを可能にするオプションとなっている。

Lamborghini Telemetry 2.0は、ドライバーの自信とパフォーマンスを高め、ドライバーが車両のポテンシャルを最大限に引き出せるように設計されたという、サーキット走行用の車載アプリだ。サーキット走行中にコースやラップタイム、各セクターに関する情報をダッシュボード・ディスプレイで確認したり、基準時間を選択して、パフォーマンスに関するレポートを即座に入手できるとのこと。

ウラカンSTOの前バージョンと異なり、これには世界有数のサーキットが150以上(変形を含む)含まれ、さらにタイヤの空気圧や電子制御についてなどのより多くの情報を得ることができるという。

ブリヂストンが専用タイヤを用意
タイヤはランボルギーニ長年のパートナーであるブリヂストンのものを装着。ブリヂストンは当車種専用のサマータイヤとサーキット用タイヤとして、Potenza SportとPotenza Raceをカスタムメイドで供給する。

標準の超高性能タイヤに加え、ブリヂストンはランフラット適合のPotenza Sportも設計。これにより、ドライバーはパンク時もコントロールを失わず、最高時速80kmで80kmの距離を安全に走り続けることができるという。

さらにブリヂストンは特注レースタイヤを開発、Potenza Race タイヤは、サーキットを愛するすべてのドライバーに、優れたグリップとハンドリング、そして高い耐久性を提供するとのこと。

パーソナライゼーションとアレジェリータ・パッケージ
テメラリオには、Blu Marinus(青)とVerde Mercurius (緑)という2つの専用カラーが追加されている。また、ランボルギーニのAd Personamプログラムには400以上のボディカラーと特別なカラーが用意され、カスタマイズの可能性は無限に広がるという。新しいホイールリムはフロントが20インチ、リアが21インチで、鋳造リム(3色)、鍛造リム(4色)、カーボンの3種類を用意。

フロントスプリッターやミラーキャップ、サイドアッパーベントやリアディフューザー、センタートンネルやインストルメントクラスター、エアベントおよびドアスイッチフレーム、ステアリングホイールおよびコラムカバー、ギアシフトなどにはカーボンファイバー製エレメントも豊富に設定。

サーキット走行を志向するユーザー向けの「アレジェリータ」(軽量化)パッケージも用意されている。ボディ・コンポーネントだけで12.65kgの軽量化を実現し、さらに軽量インテリア・エレメントとカーボンリム、チタンマフラーを使用すれば25kg以上の軽量化が可能だという。

ィンテリアにはカーボンファイバー製ドアパネルと助手席フットレストを採用したライトウェイト・パックも用意。ウィンドウも軽量化可能で、軽量ガラスのリアウィンドウは-0.85kg、ポリカーボネート製の固定式サイドウィンドウは-0.45kg。リアディフューザーやリアビューミラー・キャップ、カーボン製サイド・エアインテーク・カバーなどのカーボン・パックも用意され、さらに1.82kgの軽量化が可能とのことだ。

LE VOLANT web編集部

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