ニューモデル

XXプログラムの最新版、フェラーリFXX-K Evoが公開!

ダウンフォースは市販モデルの75%増

フェラーリは10月29日、同社が毎年開催するレースシーズンの最後を飾る恒例のイベント「フィナーリ・モンディアーリ」において、サーキット専用車であるXXプログラム車両の最新モデルとなる「フェラーリFXX-K Evo」を発表した。

フェラーリのXXプログラムとは、フェラーリでレースを行うための部門「コルセ・クリエンティ」によるサーキット専用車の開発プログラム。フェラーリのカスタマーがサーキットをドライブすることで得るデータを将来の市販車開発に活用するのが主目的で、これまでにFXXや599XX、FXX-Kといったモデルが発表されてきた。

FXX-K EvoにはFXXおよび599XXのEvo仕様と同様に、フォーミュラ1をはじめ、GT3、GTE、そしてワンメイク選手権専用のChallengeなど、フェラーリがさまざまなサーキットレースで培ってきた革新的なコンセプトが惜しみなく注がれている。フェラーリのフォーミュラ 1での経験をベースとした革新的なカーボンファイバーコンポーネントの製造技術を導入することで、固定式リアウイングをはじめとした新デバイスを装備したにもかかわらず、現行FXX-Kよりもさらなる軽量化に成功している。

ダウンフォース係数は従来比で23%向上。これは、ベースとなるロードゴーイングカー比で75%増に匹敵するもの。速度200km/hで発生するダウンフォースは 640kg、最高速度域では830kgを超えるに至っている。ダウンフォースの向上は、リアに装備したツインプロファイル(2枚翼)の固定ウイングが大きく貢献。この新デバイスは、アクティブ・リアスポイラーとシームレスに効果を発揮するよう開発されている。

一方、リアバンパーのデザインも、新しい気流構造に合わせて改良された。リア・ホイールアーチ後方のバイパス・エアベントは拡大され、ホイールからの後流を確実に引き抜くことで、このエリアの乱流を効果的に処理する。さらに、パフォーマンスの向上に伴い、FXX-K Evo には新型フロントブレーキ・エアインテークが装備された。ただし、ドラッグの増加を避けるため、開口部の幅を広げることなく効率的になるよう吸気系全体の見直しが図られている。

パワートレインは、6.2リッターV12エンジンとモーターを組み合わせるHY-KERSシステムで、システムトータルで1050ps/900Nmを発揮する。

5000kmにおよぶ開発テスト、そして1万5000kmの信頼性テストを経て、FXX-K Evoは2018/2019シーズンのXXプログラムでの主力となる。このシーズンは、3月から10月までの間に、サーキット走行が9回予定されている。

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