スカイアクティブXは技術史に名を残す?
マツダの次世代ガソリンエンジンである「SKYACTIV-X(スカイアクティブ・エックス)」が、イタリアのミラノにおいて、将来性が期待される自動車技術に贈られる「Q Global Tech Award」を受賞した。
「Q Global Tech Award」は、創刊1956年のイタリアの自動車専門誌「Quattroruote(クアトロルオーテ)」誌が主催する欧州の自動車業界の重要イベントのひとつ「Quattroruote Day」において選出されるアワード。これには「クアトロルオーテ」誌をはじめ、世界15カ国の自動車専門誌の委員が参加しているが、「SKYACTIV-X」は今年、技術史に最も名前を残すような革新的な技術として評価された。
今回、受賞の対象になったマツダの「SKYACTIV-X」は、ガソリンエンジンならではの伸びの良さに、ディーゼルエンジンの優れた燃費・トルク・レスポンスといった特長を融合した革新の内燃機関。マツダ独自の燃焼方式「SPCCI(火花点火制御圧縮着火)」により、ガソリンエンジンにおいて圧縮着火を制御する技術の実用化に世界で初めてめどを付けることが可能となった。
その結果、シャープなレスポンスやトルクフルで爽快な加速感、これまで以上の低燃費・環境性能を高次元で両立、エンジン単体の燃費率を現行の「SKYACTIV-G」と比べて最大で20~30%程度改善することを目指している。
この受賞について、マツダの藤原 清志(ふじわら きよし)専務執行役員は、受賞に際して次のように述べた。「このような素晴らしい賞をいただき、本当に嬉しく思います。この技術の実現に向けてブレークスルーを成し遂げた私たちのエンジニアを心から誇りに思います。量産前のタイミングで、このような高い評価をいただけたことは、これから最後の機能開発や品質確認などを進めていくチームメンバーにとって大きな励みになります。皆さまからの大きな期待を励みとして、最後の作り込みをしてまいります」