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「空の移動革命に向けた官民協議会」に日本電気やスバルなども参加

国が空飛ぶクルマの実現を目指す!?

一見、荒唐無稽に思える「空飛ぶクルマ」の実現に向けて、政府や大手メーカーが動き出している。経済産業省と国土交通省が音頭を取り、今年8月には「空の移動革命に向けた官民協議会」を設立。経済産業省は製造産業局、国土交通省は航空局が担当しており、その構想からして空飛ぶクルマというより、パーソナルな大型版ドローンの実用化と考えたほうがとらえやすいかもしれない。

協議会には2省庁に加え大学教授などの有識者、航空事業に関する団体、エアバス社、JAL、ANAなどの航空会社、ベルヘリコプターやボーイングといった航空機製造メーカー、ベンチャー主体のドローンメーカーなどが名を連ね、スバルも航空機メーカーとして参加。また、日本電気、ヤマトホールディング、ウーバーなどの名もあり、多方面の業種が関わっている。

空飛ぶクルマと聞くと、ちょっと上の世代ならキャノピーを備えたエアカーを思い浮かべるだろうが、日本電気やドローンメーカーが構想を示したのは小型のヘリコプター形状だったり、一人乗りのドローンだったりと、よりパーソナルモビリティ的な色合いが濃い。滑走路などを必要とせず垂直の離着陸が可能という前提もあり、可動プロペラを使う機体が主流となる可能性が高い。

離島や山間部での移動手段、災害時の緊急搬送や物資輸送といった公的な用途に加え、都市の渋滞を避けた移動などが「空飛ぶクルマ」の開発目的となるが、まずは’20年をメドに実用化を図るというロードマップを描いており、それに向けて省庁や企業がタッグを組んでいくことになる。とはいえ人間の移動となると飛行性能に加えて安全性の確保が絶対条件であり、さらに空中走行のための法規整備も欠かせない。

夢のある計画であり、官民一体での取り組みでスタートするだけに期待も大きいが、約2年間という短い期間でどこまで具体化できるのか興味深いところ。今後、試作機の飛行なども報じられるようになりそうだが、日本発の技術ならではの「ワザ」を見せて欲しいところだ。

田畑修

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