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コンチネンタルタイヤとタンポポの関係は?

天然ゴムの新たな原材料に

コンチネンタルはこのほど、タンポポゴムの研究所「タラクサガム・ラボ・アンクラム」を、ドイツ・アンクラムに開設した。

この新しい研究所では、天然ゴムの原材料である熱帯地域原産のゴムノキの代替原料としてロシアタンポポの栽培や抽出プロセスの研究開発が行なわれる。同社では、今後の天然ゴムの需要増加を想定。ロシアタンポポを原材料とした天然ゴム量産の実現を10年以内に目指すという。

コンチネンタルのタイヤ部門プレジデント、ニコライ・ゼッツァー(写真左)は、同研究所の開所式において次のように述べている。

「コンチネンタルタイヤは、タンポポゴムの工業化に多額の投資を行なっている世界初のタイヤメーカーです。当社は、ロシアタンポポが従来の天然ゴムの原材料であるパラゴムノキに代わる重要な原材料であり、環境にやさしく信頼できる形で、今後想定されている天然ゴムの需要増に対応できると考えています」
この新しい研究所への投資は、コンチネンタルタイヤ部門の成長戦略である「Vision 2025」の実現において、テクノロジー分野におけるマイルストーンのひとつであることを付け加え、さらに次のように強調した。

「当社は、Vision 2025の一環として2011年以降、生産、研究、そして世界各地における雇用や新製品の開発に20億ユーロ(約2490億円)以上の投資を行なってまいりました。この研究所はヨーロッパ、アメリカ、アジアにおける一連の独自のプロジェクトにおいて重要な役割を果たす拠点となります」

中期的には、農業科学や化学、生産や工程技術を専門とする約20名の社員が、同研究所でロシアタンポポの栽培だけでなく、加工に使用する機械の開発や、設置、運用の研究を行っていくとのこと。

コンチネンタルは2016年8月に今回の研究所の計画を発表し、2017年11月にアンクラムで着工した。また2011年以降、ミュンスターのフラウンホーファー研究機構、クウェドリンブルクのユリウスクーン研究所、パークシュテッテンの植物育種業者であるESKUSAなど、さまざまな研究プロジェクトで協力してきたパートナーと連携。ドイツ連邦教育研究省やドイツ連邦食料・農業省の支援のもと、天然ゴムの原材料を熱帯地域の植物にとって代わる、穏やかな気候のなかで栽培できる植物に置き換えるための研究に取り組んできた。2014年には、100%タンポポゴム由来のトレッドを採用した冬用プレミアムタイヤの最初のサンプルが完成し路面テストを実施 。その後2016年のIAA(フランクフルト・モーターショー)では、タンポポゴムから作られたトレッドを使った初のトラック用タイヤを発表している。

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