ディンゴルフィン工場の人員を2000人まで増員。iNEXT生産に本腰か
迫るCO2規制に備えて電動化に邁進する欧州メーカーだが、BMWも例外ではない。すでにi3という量販電気自動車(EV)を世に出しているBMWは、電動ドライブトレインの主力工場であるドイツ・バイエルン州のディンゴルフィン工場を強化する計画を打ち出してきた。新型8シリーズクーペなどの生産も担うディンゴルフィン工場において、プラグインハイブリッド車を含む電動化車両の生産は倍以上に増えており、すでに1割弱を占めているという。
2021年に量産開始予定の次世代ピュアEV、iNEXTもこの工場で生産される予定で、すでに工場プラントには多大な投資が行なわれている。BMWグループ全体の次世代パワートレイン生産のフラッグシップ工場としていく考えで、iNEXTもプラグインハイブリッドなどと同一の生産ラインで組み立てられるように工夫されているという。
さらに現在約600人の従業員を2000人まで増やす考えで、ディンゴルフィン工場全体の規模も拡大。iNEXTはピュアEVというだけでなく、自動運転技術も盛り込んだ次世代SUVだが、その生産が開始される頃にはBMW車の多くが電動化システムを搭載している可能性は高い。鋳造工程での排出ガスゼロを実現したランツフート工場とともに、BMWの先端を担う工場として存在感を増していくことは間違いないだろう。