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熱波以上に熱い! 「M」づくしの富士スピードウェイ

最新モデル試乗も用意

「試乗こそ最高のブランド体験」を標榜するBMWジャパンの協力を得て行なわれるこのイベントは、最新モデル試乗の内容も充実している。今回の試乗車は、7シリーズの旗艦にしてMパフォーマンス仕立ても特長のM760Liと「アンフォロー」と銘打って従来のBMWとは異なるキャラクターを打ち出している最新SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)のX2、それにM3やM4を加えるという豪華なものだったが、目玉は日本で60台の限定販売となったM4CSが試乗車リストに加えられていたことだ。

ご存じのように、このモデルは究極のM4といえる存在のGTSとレギュラーなM4の中間に位置付けられる特別仕様車。搭載する3リッター直6ツインターボエンジンのパワー&トルクは、M4コンペティションのそれを10psと50Nm上回る460ps&600Nm。外装は専用のCFRP製フロントスプリッターやリアスポイラー、ディフューザーで武装され、オービットグレーに塗装されたフロント19インチ、リア20インチのホイールも軽量な専用品が奢られる。

また、インテリアもドアハンドルを軽量なストラップとした専用アンソラジッドトリムを筆頭とする特別装備でコーディネート。本来のラグジャリーな仕立ての中に「闘うクルマ」らしいテイストが散りばめられる。あいにく今回は先導車付きの特設コース試乗ということで、ニュルブルクリンク北コースで7分38秒というタイムを叩き出したその本性を堪能できた参加者はいないはず。とはいえ、標準的なM4とは異なるエンジンキャラクターや軽さを実感させる身のこなしで、その片鱗を確認できた人は少なくないだろう。とりあえず、Mモデル好きを自認する人ならステアリングを握る機会が設けられたことが良い「記念」になったことは間違いない。

「記念」といえば今回はBMWクラブ・ジャパンのご協力で試乗会場横に歴代のM5が特別展示。現行モデルに至るM5の系譜を眼で楽しむ機会も設けられていた。走ることが主眼のワンメイク・レッスンだが、ちょっとアカデミックなこのコンテンツ。恒例イベントの新機軸としては、興味深い試みといえるかもしれない。

そんな午前中のプログラム終了後は、木下選手によるM4 GT4のデモ走行や前述したM5の同乗試乗を経てフリー走行がスタート。20分×3セット、のべ1時間にわたって富士のレーシングコースを走る機会を得た参加者は、酷暑という条件下ながら愛車の実力を存分に堪能していた。

フォト:小林俊樹 T.Kobayashi/ムービー:宮門秀行 H.Miyakado

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