V8スーパーカーの集大成
マクラーレンは2026年7月9日、新型スーパーカー「マクラーレン788HS」を発表した。
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あの「HS」バッジが復活!
788HSは、数々の賞を受賞してきた720Sから始まり、765LT、750Sへと進化を遂げたスーパーカーシリーズの、決定的かつ最終的な進化形として位置づけられる。生産台数は世界限定200台、クーペとスパイダーの各バリエーションに均等に割り当てられる。全車両はマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)を通じて独自のカスタマイズが施され、各顧客がそれぞれの方法で同シリーズの系譜に連なることができる。
その心臓部は、最高出力788ps/7500rpmを発揮する、4L V8ツインターボエンジン(M840T)。軽量鍛造ピストンや超低慣性ツインスクロール・ターボチャージャー、ツイン燃料ポンプを備えたこのエンジンは、5500rpmで800Nmの最大トルクを生み出す。最高回転数は8500rpmに達し、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は7.0秒、最高速度は330km/hという驚異的なパフォーマンスを誇る。
車両の乾燥重量は1265kgに抑えられており、カーボンファイバー製モノコックシャシーや各部への軽量素材の採用によって、1トンあたりのパワーウェイトレシオは同シリーズで最も高い623psを実現した。
車名に冠された「ハイ・スポーツ(High Sport=HS)」の名称は、マクラーレンの量産車シリーズの中でも最も特別なモデルにのみ与えられるものであり、過去にはMP4-12C HSやMSO HSにのみ使用された希少なバッジである。
フルカーボン製空力パッケージ
エクステリアは、彫刻的なボディワークと、すべてカーボンファイバー製の専用HS空力パッケージを特徴としている。フロントのマルチゾーン・スプリッターやSダクト付きボンネット、隆起したアクティブ・リアスポイラーに加え、ルーバー付きアンダーウィングパネルやフォーミュラ1に着想を得たディフューザーを装備。
これにより、765LTと比較してダウンフォースが10%増加しており、車両のバランスやダイナミクスを損なうことなく安定性と空力効率を高めている。外装のアクセントにはグロスブラックが用いられ、クーペモデルにはルーフスクープが追加されるほか、オプションでグロスまたはサテン仕上げのフル・ビジュアル・カーボンファイバーボディを選択することも可能だ。
ドライバー中心のキャビンには、軽量カーボンファイバー製のセンターコンソールのほか、ステアリングコラムにマウントされた計器クラスター、ステアリングホイール上のパワートレインおよびハンドリングモードの操作スイッチなどが配置されている。
マクラーレン・インフォテインメント・システムⅡやマクラーレン・コントロール・ランチャー(MCL)も搭載され、内装には専用のパーフォレーションパターンのシートや、特製プレートなどのHS専用ブランディングが施された。
サスペンションからエンジンマウント、サウンドまでチューニング
足周りには、専用のキャリブレーションとアダプティブ・ダンパーを備えたリンク式油圧プロアクティブ・シャシー・コントロールIIIサスペンションシステムを採用し、750Sよりもフロント車高を5mmローダウンすることで、よりダイナミックで応答性の高いドライビングを可能にしたという。
ブレーキシステムは、マクラーレン・セナ由来のカーボンセラミック・ディスクに、ブラックの6ピストン鍛造アルミニウム製モノブロック・フロントキャリパーとレース由来の冷却ダクトを組み合わせ、持続的な高性能走行時でも安定した制動力を発揮するとのこと。
さらに、同シリーズ初のセンターロック式ホイール固定システムと、新型のスーパーライトウェイト鍛造アロイホイールが採用されている。
このほか、ドライバーとの一体感を高めるため、専用のエンジンマウント・キャリブレーションが施され、長距離走行の使い勝手を維持しつつ、パワートレインとの繋がりの強化が図られている。
さらに、改良された4本出しチタン製エキゾーストシステムと吸排気シンポーザー技術により、始動時のキャラクターが強化され、高回転域ではより豊かで激しいツインターボV8サウンドを奏でるという。
マクラーレン・オートモーティブのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるヘンリック・ヴィルヘルムスマイヤー氏は、次のように述べている。
「新型マクラーレン 788HSは、パフォーマンス、サウンド、ダイナミズム、そして個性の正確なバランスを通じて、直感的な体験と魅惑的なドライブを提供するという単一の焦点を持って設計・開発されました。この車は、720Sから始まった当社のスーパーカーシリーズの究極の表現であり、HSの名称を冠する3番目のマクラーレンとなります。多くの人に愛され、高く評価された車にふさわしいフィナーレです」
【ル・ボラン編集部より】
マクラーレンのV8シリーズは、常に「不気味なほどの快適性」と「獰猛な速さ」を高い次元で両立させてきた。720Sから続く系譜の集大成たる788HSも、その美点を極限まで高めている。PCC IIIサスペンションによる洗練された足捌きは、過激な空力武装を纏いつつも日常のロードユースを一切拒絶しない。MP4-12Cから始まった純内燃機関のモダン・マクラーレンが、由緒ある「HS」のバッジとともに迎えるフィナーレ。これは単なる数値の追求ではなく、英国流の理詰めのエンジニアリングが到達した美しい大団円である。
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