世界に誇れる独自の技術、高級サルーンの日本車対決
ホンダ・レジェンドとレクサスLS500h。ユニークな電動化を果たした高級サルーンだ。日本車はモノマネが上手いと、揶揄された時代からすると想像もつかないくらい、その独創的なシステムは世界に誇れるレベルにある。
レジェンドに搭載されているのは、フロントにひとつ、リアアクスルの左右にふたつのモーターを配置したスポーツハイブリッドSH-AWDだ。電動4駆でありながら、旋回性能もモーターでアシストできるのが特徴である。3モーターはパワーユニットとしてだけでなく、駆動のトルク配分、旋回アシストを同時に制御しているわけだが、ビッグマイナーチェンジで、システムの熟成が躍進。世間一般ではやや年寄り臭い?イメージで捉えられているレジェンドではあるが、技術の中身は実に先進的なのである。
加えて、ボンディング技術でボディ剛性が高められており、それでいてガチガチのスポーツカーのようなサスペンションではないから、ロールとヨーの出方がとても自然だ。
自然吸気のマルチシリンダーに、7速DCTが組み合わされ、ハイブリッドシステム自体も燃費重視型ではないため、パドルシフトを操作して走るとかなり楽しめる。もちろん高級サルーンらしい、上質な乗り心地も備わっている。スポーティでセクシーなグランドツアラーとして、想像以上の実力派なのである。