
カー・マガジン編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する『100万円でドロ沼に陥る!? 』。今回はミニとビッグホーンの2台を取り上げます。なんと2台併せて100万円! 大きなつづらと小さなつづら、あなたのお好みはどちら?
アニバーサリーイヤーを、ミニ1000と共に楽しむ
2019年最初の100ドロは趣味車の定番ミニを紹介する。取り上げるのはインジェクションではなく、SUキャブを備える排気量998ccの1988年式ローバー・ミニ1000だ。
試乗した際には、2速へ無造作にシフトチェンジするとギッと音を出してしまうことがあったがダブルクラッチを踏めば問題なし。一般道とあわせて高速道路も走ったが、100km/h巡行も難なくこなしてくれた。とにかく吹け上がりが軽快で、前オーナーの下でしっかりとメンテナンスされてきたことが感じられた。

エンジン排気量は998ccでトランスミッションは4速マニュアル。エンジンをかけて、アクセルを少しあおれば、すぐにでも走り出したくなるほど機関は好調だった。クーラー搭載車とあって、エンジンルームはご覧の通りミッチリ。
一方ボディペイントは、左フェンダーなど所々色が褪せているが、こちらは修復後に納車されるとのこと。ホイールはオリジナルサイズの12インチだが、コズミックやミニライトの10インチもストックされているそうなので、変更希望の方は相談すると良いだろう。
ただし、いじりだしたら止まらない“ミニのドロ沼”へ陥る可能性大。実に危険な売り物だがこれこそ100ドロの魅力といえる。
干支にちなんで猪突猛進、ミニの世界に飛び込もう。それに今年はミニ誕生60周年。これほどミニに乗る理由付けが揃う年はない!
1988 Rover mini 1000
車両本体価格:630,000円
ミニマリズム度 ★★★★★
実用度 ★★★
ドロ沼度 ★★★★★
“アブナイ”香りがプンプン
今でも新車が作れるほどにパーツは豊富で、また専門店も多数あるため乗るためのハードルはかなり低い。だが、その魅力の深さは底なしで、一度はまってしまうと抜け出せなくなること必至。それゆえに、ドロ沼度はMAX。
ロータスチューンを堪能すべし
試乗したいという個人的な理由でセレクトした、2代目いすゞビッグホーンのハンドリング・バイロータス。初代にも、ロータスがサスペンションチューンを担当したグレードはあったが、そちらは『スペシャル エディション バイ ロータス』として販売されていた。
ご存知の通り、GM傘下にいすゞとロータスが同時に入っていた時代に誕生したモデルで、ジェミニやピアッツァにも“ハンドリング〜”が用意され、大好評を博したことを懐かしむ向きも多いだろう。さらに余談だが、ホンダではホライゾンの名称で販売されていた。
ビッグホーン・ハンドリング バイ ロータスは、ロータスの名前から想像するスポーティさよりも、オンロードでの操縦安定性と乗り心地を向上させた高級感のある仕上がりが特徴だ。オン&オフロードで走らせてみたが、正直に告白するとロータス“らしさ”を短時間の試乗で見つけることはできなかった。なので次期オーナーにはじっくりと乗っていただき、その真骨頂に触れていただきたい。
1996 ISUZU BIGHORN HANDLING BY LOTUS
車両本体価格:370,000円
ロータス度 ★★
実用度 ★★★★
ドロ沼度 ★★★
ロータスチューンを、RVで体感できるレアモデル
ロータスの名から、RV車ながらスポーツカー顔負けの俊敏なハンドリングを想像するかもしれないが、長距離移動でも苦にならない安定志向のセッティングが光った。尖った仕様ではないため、気負わず乗って楽しみたい。
【取材協力】
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