個性的なエクステリアは踏襲しつつ中身は現代的に進化
ルノーの多目的MPV、「カングー」の新型プロトタイプがカメラにキャッチされた。
初代カングーは1997年に登場。そのスペースユーティリティの高さに加え、快適性を筆頭とするルノーらしい走りを両立していたことから人気モデルへと成長。日本には2002年に投入された。2007年には第2世代へと進化。多彩なカラーやアイコニックで個性的なデザインが受け継がれる一方、ボディサイズを拡大したことで機能性に磨きをかけ安定した支持を獲得している。
とはいえ、この市場では同じフランスのPSAグループから最新版の「シトロエン・ベルランゴ」や「プジョー・ビッパー」がデビュー済み。さらに「フォルクスワーゲン・キャディ」や「フォード・トランジッド」といった強力なライバルたちもカングーを迫撃しているだけに、現在は第3世代へのバトンタッチに期待がかかっている状況。そのワールドプレミアは2020年内と予想されている。
今回捕捉されやプロトタイプは、開発初期段階ということでフルカモフラージュされていたがチャーミングなボディスタイルはキープされているようだ。次期型ではヘッドライトにルノー最新世代のコの字型LEDデイタイムランニングライトの採用が予想されるほか、グリルに2本バーを装備。フロントエアインテークが上下二分割されるといった、新型「クリオ」や「キャプチャー」に通じるディテールも採用される模様だ。
また、このプロトタイプで注目なのはエキゾーストシステムらしき部分が確認できないこと。つまり、ピュアEVのテスト車である可能性が高いわけだ。ルノーはすでにEV仕様の「カングーZ.E.」を欧州で販売しており、その新型コンセプトが4月に公開されたばかり。それだけに、次期型でもピュアEVが設定されることは間違いないだろう。ちなみに、搭載が予想されるエンジンは最高出力80ps、95ps、115psを発揮する1.5L dCiディーゼルが主力。しかし、このEVやプラグインハイブリッドなど、電動化も大幅に進むはずだ。