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日本の自動車メーカーの上半期実績がまとまる

トヨタ、ホンダは生産、販売ともに増加。日産は日米欧でやや厳しい状況に

日本の自動車メーカーも世界経済の動きに左右され、明暗が分かれる状況となっている。乗用車メーカー8社の2019年上半期(1-6月)の生産台数、輸出台数を見ていくと、最大手のトヨタ自動車は国内生産と海外生産ともに増加し、合わせた世界生産台数は過去最高を更新。輸出も大幅に増えており、まずは順調といったところだろう。

一方で日産自動車は生産、輸出ともに大幅減。カルロス・ゴーン体制後の業績悪化が取り沙汰されているが、生産および輸出台数減は否めない状況にある。販売に関しても国内の軽自動車以外は軒並みマイナスとなっており、下半期にどこまで取り戻してくるのか気になるところだ。そして海外シフトを進めてきたホンダは、海外生産が上半期としては8年ぶりに減少した半面、国内生産と輸出が増加。国内での軽自動車の販売増が生産を下支えしているが、その結果、世界生産もわずかながらプラスを維持。中国での現地生産も増えており、今や米国での生産台数を上回っている。

スズキはインドやインドネシアでの生産減により海外生産が減少し、国内生産と輸出も減少とやや厳しい状況に。ジムニーやスペーシアの好調で国内は順調だが、頼みの東南アジアでの販売が振るわない状況のようだ。マツダもフルモデルチェンジ前の旧型マツダ3の販売減もあって海外生産が大幅に減少。その半面、国内生産と輸出は新型マツダ3やCX-5の伸びでプラスとなり、特に国内生産台数はトヨタに次ぐ2番手となっている。

スバルは年初のパワーステアリング不具合による操業停止が大きく響いて国内生産が振るわず、輸出にも影響。海外生産は新型アセントの生産開始で順調に20万台を超えており、下半期も新型レガシィの追加などで海外頼みが強まりそうだ。ダイハツは輸出ゼロながら、生産台数は海外、国内ともに好調で過去最高を更新。軽自動車の好調に支えられ、国内生産は日産やホンダを上回り、スズキに迫る勢いを見せている。三菱自動車はアジアでの生産が減少しており、国内販売は好調ながら、回復基調も足踏み状態といったところだ。

8社合計で国内生産は約473万台と増えており、雇用などはある程度維持できそうだが、海外生産の減少が各社の売上高や利益にどう影響してくるのか気になるところ。今秋の中間決算でその傾向を知ることができるはずだ。

ル・ボラン2019年10月号より転載

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