次期「SL」はメルセデスAMGブランドに1本化。トップグレードには「73」が復活か?
メルセデスAMGが開発を進めるラグジュアリーオープンスポーツ、「SL」の最新プロトタイプをキャッチ。その内部の撮影にも成功した。メルセデス伝統の銘柄、SLの現行型はメルセデス・ベンツとメルセデスAMGに分けて販売されているが、次期型では「AMG GT」と同じくメルセデスAMGの専用モデルの位置付けになるという。
次期SLのプロトタイプ自体は、すでに公式サイトでも公表済み。今回キャッチされた2台もそれと同じく厳重なカモフラージュが施された状態だったが、1台はメタルトップ風、もう1台はソフトトップ仕様を印象付ける仕立て。ちなみに現行型のルーフはメタル製リトラクタブルトップだが、次期SLではソフトトップに回帰する可能性が高いという。
今回は、遠目ながら初めてキャビン内の撮影にも成功した。一連の現行メルセデスではメーターとセンターディスプレイが連続した造形が特長のひとつとなっているが、次期SLでは新型「Sクラス」に通じる新世代のMBUXインフォテイメントシステムが採用されている模様。感覚的フィードバックと音声アシスタントを備えた、縦型の12.8インチOLEDタッチスクリーンを搭載。プロトタイプでは、タッチスクリーン両側にクローム仕上げの2つの丸いエアベントも確認できる。
また、フラットボトムステアリングの奥には、新型Sクラスのようなタブレット的造形ではないメータークラスターも確認できる。表示はもちろん完全に画像化されているが、SLらしい独自性も確保されているわけだ。市販時には、これに豊富な表示機能を備えたアンビエントライトやレザーステッチ、カーボントリムといったラグジュアリーなアイテムが組み合わされる。
なお、エクステリアは依然として入念な艤装が施された状態だったが低いノーズ、ワイドなグリルを確認。さらにシャープな造形のヘッドライトが車両のセンターに向かい傾斜していることや、ボンネット開口部が往年の300SLを彷彿とさせる丸みを帯びた造形であることも見て取れた。
予想されるパワーユニットは、400㎰を発揮する「SL43」用の3L V6ツインターボがベーシック。その上に515㎰の「SL63」用、604㎰の「SL63S」用4L V8ツインターボが用意されるほか、頂点に位置付けられる「SL73e」用として800㎰を叩き出す4L V8気筒+電気モーターのラインアップも予想されている。そんな次期SLのワールドプレミアは、2021年前半という説が有力。その場合、発売は同年の秋以降となるだろう。