世田谷ベース

【所さんの世田谷ベース】「ヤバイ」「ウゼェ」って使ってませんか? 「所さん」が乱暴な表現を使わない理由を解説!【新解釈トコロ辞典】

「毎日1テーマずつ読めば、1か月後に所さんみたいな思考になれる!」

 

「所ジョージの世田谷ベース」の最新号は記念すべき50号目。雑誌『Daytona』で6年以上連載を続けてきた「トコロ辞典」の膨大なアーカイブを再編集し、一冊にまとめた完全保存版です。ひとつのテーマは約5分で読みきれるので、毎日1テーマずつ読み進んでいけば、おおよそ1か月で完全読破。翌月には、所さんみたいな思考回路に近づいてしまい、楽しくてしょうがない毎日がやってきてしまうというコンセプトで制作、ここではその一部をチラ見してみましょう。
ひょう‐げん 【表現】
内面的・主体的な思想や感情などを,外面的・客観的な形あるものとして表すこと。また,その表れた形である表情・身振り・記号・言語など。
トコロ辞典的「表現」の解釈
自分が誰かに伝えたいと思うことは、実際に半分も伝わっていないというのが現実だと思う姿勢が大切。表現は程々に。表現より現実が上回っているほうが素敵。度を超えた表現は人生を楽しくする。

■表現は半分も伝わってない。
「ヤバイ」っていう表現、使う人が多いですよね。使い過ぎないように心がけましょう。他人が何かしたときに「ヤバイ」と言うのは、自分に向けている言葉だと思うのです。たとえば何か美味しいものを食べたときに、いままで自分はこんな美味しいものを知らなかった!!で、「ヤバイ!」

自分の置いてきぼり感や自分のダメさ加減を確認しているということ、その恥ずかしさを誤魔化すために乱暴な言葉を使う。簡単にできる男らしさやアウトロー感でその場を凌ぐ。ほかには「てめぇ」や「ウゼェ」等の小さい「ぇ」が入って巻き舌になる表現も同じ、こういう乱暴な表現を安易に使うほど危ないことはありません。

魂にアウトローがない人ほど簡単に乱暴な表現を使って、薄っぺらな感じになる。お互い薄っぺら同士で「ヤベェ」「てめぇ」と言い合ってしまう。そして、気付かずに本物のアウトローの人にそういう表現をして、いつか痛い目に合うことになるのです。ほかにも関わりたくない表現といえば、自分が一寸優位になるような時に「オイシイ」という表現、さもしく小狡い感が嫌で一切使ったことが無い。「イケてる」も同じ、品が無い。

一体何様がジャッジしているのか? そもそもそんなセンスあるの? と思います。みんなが使っているからと言って、そういう表現を使わない、参加しないのが正しい。

そもそも表現は自分が思っているほど相手は理解してくれないし、自分が描いていることを思ってくれないのです。何故なら人それぞれ感性や暮らし向きが違うので、当然目的を捉えるポイントも違います。まあ半分くらいしか伝わってないと思ったほうがいい。だからあとで、ああ言ったじゃないか! ということが起きる。”言ったはず”は、言って無いのと同じ。だからよく考えて表現したほうがいいのです。

【写真7枚】一家に一冊!? 思わずうなづく、所さんの「名言」たち。 

■表現は現実を上回らない程度に
芸能界でも「役者やってます」「ロックやってます」という人がいます。自分で言い出した時点で「役者です」「ロックです」と、他人に「言って回っている係」になっていることに気づいてない。お笑い芸人です! と表現しちゃって、結果つまらないとなったら最悪でしょう。料理人でも色々能書き言い出した時点でダメだと思います。これはどこそこの魚ですとか、そんなこと言ったら、漁師さんとか海の安全を守っている海上保安庁の人のお陰でしょ? と言うことになる。ただ美味しいもの作りました! でいいのです。

世間でも俺は社長だ! 部長だ! 釣りの達人だ! と肩書で自分を表現する人は沢山います。「そうでもないよね?」と他人に思われるきっかけを自分で作っているだけ。言わぬが花です。本当に凄い職人さん等は「おれは鍛冶屋だ!」って言わない。恥ずかしいから、ささくれだった指なんか見せないように暮らしています。「おれは鍛冶屋だから、こんなに指がささくれているんだ!」なんて絶対言わない。

つまり、表現より現実が上回っているほうが美しい。夢にも通じるのですが、夢ばっかり語っているけど現実が伴ってないのと同じ。「僕は君を守る!」などと言っても、具体的に守ることができるの? と疑われるだけ。「ああ、この人だったら、生活困らないように働いてくれるだろうな」って女性が思うような表現をしないと。だから表現はほどほどで良いのです。表現が現実より上回っていないとスマートではありません。自分の表現を相手が勝手に解釈してくれて、聞かれたら説明すればいいのです。

所さん的「表現」の続きは、所ジョージの世田谷ベース vol.50をご覧ください!

所ジョージの世田谷ベース vol.50
定価:1,020円
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・掲載テーマ
 あいそ【愛想】
 あつ‐くるし・い【暑苦しい】
 いそがし・い 【忙しい】
 おとしあな【落とし穴】
 おも‐しろ・い【面白い】
 おもい‐つ・く【思い付く】
 おんきせ‐がまし・い【恩着せがましい】
 かた‐づ・ける【片付ける】
 かんが・える【考える・勘える】
 き‐しょう‐てん‐けつ【起承転結】
 クリエーティブ【creative】
 クレーム【claim】
 けっ‐こん【結婚】
 けん‐ぜん【健全】
 こ‐せい【個性】
 ころばぬさきのつえ【転ばぬ先の杖】
 し‐あわせ【幸せ・仕合(わ)せ】
 じっ‐しつ【実質】
 しっ‐ぱい【失敗】
 じょう‐ほう【情報】
 そうぞう‐りょく【想像力】
 ちゃく‐ち‐ てん【着地点】
 て‐ま【手間】
 てい‐ へん 【底辺】
 てん‐ごく【天国】
 ととの・う【整う】
 のり‐しろ【糊代】
 ヒーロー【hero】
 ひにちじょう(せい)【非日常(性)】
 ひょう‐げん【表現】
 べん‐り【便利】
 まと‐はずれ【的外れ】
 まん‐ぞく【満足】
 め‐くじら【目くじら】
 メリット【merit】
 やくにたつ【役に立つ】
 やり‐なお‐す【やり直す】
 よ‐ゆう【余裕】
 ルール【rule】
 わ・る【割る】

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