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【海外試乗】 エクステリアデザインを一新してよりスタイリッシュに!「BMW iX2/X2」

初代がデビューしてから5年余り、BMWのコンパクトクーペSUVのX2がお披露目された。ベースとなるX1より一層スポーティなデザインが与えられたエクステリアと、BEV版となるiX2が同時にデビューしたのがトピックだ。BMWは電動化とエンジン車の二刀流で攻勢に!

エクステリアデザインはX1との差別化が明確に

10月11日、BMWは’24年3月にヨーロッパ市場で発売予定の2代目X2および、そのBEVバージョンであるiX2を発表した。

2018年春に登場した初代X2は、X1をベースにしたコンパクトクラスのSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)として注目を集めた。ところがいざ実車を目にすると、たしかにX1と比較すればスポーティだが、極端な言い方をすれば「X1のロールーフ仕様」といった様相で、「どうしてもX2が欲しい!」と思わせるだけの、明確な個性やカッコ良さが希薄だった点は否めない。

先代と同様に、X2にはMパフォーマンスモデルのM35i xDriveを設定。0→100km/h加速は5.4秒、最高
速度は250km/hだ。M35iは、21インチタイヤや専用リアスポイラーなどが標準となる。

これにはBMW本社も気がついていた。私は9月に、ミュンヘン郊外の某スタジオで実車を取材する機会があったのだが、そこで話を聞いたエキスパートは、「2代目X2のデザインは、X1とはっきり差別化することを目指した。新型は“X1の兄弟モデル”ではなく、“X6やX4の弟分”として認知してもらえるはずだ」と語っていた。

かくして登場した新型X2/iX2は、リアウインドーが大きく傾斜した、明確なクーペスタイルに進化。フロント周りもヘッドランプやキドニーグリル、バンパーは専用デザインで、アルミホイールも専用とし、X1/iX1と差別化。ボンネットフードもアルミニウム製となっている。

強く寝かされたリアウインドーにより、明確なクーペスタイルを実現。ただし、1590mmの全高は、先代(1535
mm)から55mmも高くなった。iX2は充電口が右リアにあり、最大130kWの急速充電に対応する。

全長4554mm、全幅1845mm、全高1590mmのボディは、先代より約190mmも長く、FAARプラットフォームを共用する現行X1と比較しても55mmほど長い。サイドビューが伸びやかに見えるのは、ショルダー部の造形だけが理由ではなく、実際に長いから。ちなみに2692mmのホイールベースは、X1と共通だ。

一方、インテリアはX1/iX1と基本的にデザインは共通である。10.2インチのメーターディスプレイと10.7インチのインフォテインメントディスプレイを組み合わせたBMWカーブドディスプレイや、センターコンソール上のスイッチパネルなども同一となっている。ただし、着座位置はX1より若干だが低くなっている。

インテリアは基本的にX1/iX1と共通。

X1から進化した点としては、Androidベースの最新OSである「BMWオペレーティングシステム9」を搭載した点が挙げられる。新型では、ゲームや動画・音楽のストリーミング、サードパーティ製アプリ、各種支払い機能などが利用できるサブスクリプションサービスも用意される。

M35i xDriveはアルカンターラ製のMスポーツシートが標準となる。

パワートレインは、X2が300ps/400Nmを発揮する2L直4ガソリンターボを積むX2M35i xDriveと、156ps/240Nmの1.5L 直3ガソリンターボに、19psと55Nmを発揮する電気モーターを組み合わせた48VマイルドハイブリッドのBMW X2 sDrive 20i、そして150psと360Nmを発揮する2L直4ディーゼルターボを積むX2 sDrive 18dの3タイプ。トランスミッションは全車7速DCTが組み合わされる。

ホイールは、X2が18〜21インチ、iX2は17〜20インチを用意。

BEVのiX2は、前後2基の電気モーターが、合計で313psと494Nmを発揮する、iX2 xDrive 30の1タイプのみ。64.8kWhのバッテリー容量はiX1と同一で、航続距離はWLTPモードで最大449kmと、iX1(同439km)より若干長い。これはCd値が0.25と、iX1(0.26)より良好であることが理由だろう。

荷室容量は、iX2が525L(最大1400L)、X2は560L(同1470L)。リアシートは40:20:40の分割可倒式だ。

果たして走りの方も、ルックスと同様にX1/iX1と明確に差別化されているのか、とても気になるところ。特にMパフォーマンスモデルのM35iとiX2の走りには大いに期待したい。

【SPECIFICATION】BMW iX2 xDrive30
■車両本体価格=—
■全長/全幅/全高=4554×1845×1590mm
■ホイールベース=2692mm
■トレッド=前:1677、後1679mm
■車両重量=2020kg
■エンジン型式/種類=—
■総排気量=—
■エンジン最高出力=—
■エンジン最大トルク=—
■モーター最高出力=313ps(230kW)/4300-15200rpm
■モーター最大トルク=494Nm(50.8kg-m)/0-4900rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■バッテリー容量=64.8kWh
■一充電航続可能距離(WLTP)=449km
■燃料タンク容量=54L(ハイオク)
■トランスミッション形式=—
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:3リンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前:205/65R17(7.5J)、後205/65R17(7.5J)
【SPECIFICATION】BMW X2 M35i xDrive
■車両本体価格=—
■全長/全幅/全高=4554×1845×1590mm
■ホイールベース=2692mm
■トレッド=前:1677、後1679mm
■車両重量=1695kg
■エンジン型式/種類=—/直4DOHC16V+ターボ
■総排気量=1998cc
■エンジン最高出力=300ps(221kW)/5750-6500rpm
■エンジン最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/2000-4500rpm
■モーター最高出力=—
■モーター最大トルク=—
■バッテリー種類=—
■バッテリー容量=—
■一充電航続可能距離(WLTP)=—
■燃料タンク容量=54L(ハイオク)
■トランスミッション形式=7速DCT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:3リンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前:245/40R20(8J)、後:245/40R20(8J)

リポート=竹花寿実 フォト=BMW AG ルボラン2023年12月号より転載

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